DJI空撮ドローン片手に海外旅行は大変?失敗から学んだ教訓


まだ一般的ではありませんが、海外旅行にドローンを持って行くことが広まりつつあります。
僕も下の動画に感銘を受けて空撮用ドローンを買いました。

[引用元]ドローン片手に世界一周新婚旅行 – 空飛ぶ絶景400日

そして迷った挙句、遂に2016年12月〜2017年1月にかけてドローン片手に海外旅行をしてきました。
そして・・・結果、大失敗しました・・・涙

ちなみに僕がドローンを持って行った国のリストはこちらです。

  • チューリッヒ(スイス)
  • ツェルマット(スイス)※マッターホルン
  • ジュネーブ(スイス)
  • パリ(フランス)
  • ロンドン(イギリス)

これから海外旅行する際にドローンを持っていこうか迷われる方に役立つよう僕の失敗談とその教訓をお話します。

失敗から学んだ教訓1:今、海外旅行用ドローンを選ぶならDJI Phantom3 Standardはベストじゃない

僕が購入した空撮用ドローンはDJIの「Phantom3 Standard」です。
ちなみに上で紹介した動画(ドローン片手に世界一周新婚旅行)で使われたドローンは同じくDJIの「Phantom3 Advanced」のようです。

見ての通り、トイドローンよりは一回り大きく重いです。
ある程度の重量があるので、風の影響も受けにくく、GPSによるホバーリング能力やリターンホーム(自動でユーザーの位置に帰還)など機能面も豊富です。
また、2.7Kカメラ&ジンバルにより高画質でブレのない空撮動画が撮影できる機種です。

参考としてPhantom3 Standard、Advancedとさらに上位機種のProfessionalのスペック比較表を載せておきます。

Standard Advanced Professional
最大飛行時間 25分 23分 23分
最大飛行範囲 500m 2,000m 2,000m
測位システム GPS GPS/GLONASS GPS/GLONASS
カメラ 2.7K 2.7K 4K
重量 1,216g 1,280g 1,280g
ビジョンポジショニング
(低空安定センサー)
DJI 無償付帯保険
実売価格(※) 64,800円 96,000円 99,800円

(※2017年2月のDJI公式ストア価格)

余談ですがDJI公式ストアでは、キャンペーンやモデル毎の特典セールなどもあり、購入タイミングによって、かなりお得感が違います。
僕がドローンを購入したのが2016年末でした。
この時期、DJIストアでは、ウィンターキャンペーンを実施してました。
その時のDJI Phantom3 Standardが52,800円でした。
現在価格よりも1万円以上安いです。

またこの記事を書いている2017年2月現在、Phantom 3 Advancedの本体購入で予備バッテリープレゼントを実施してます。(2017年2月5日〜2月14日が対象)
予備バッテリー本体が20,000円もするので超お買い得です。。
おそらく、在庫状況などに応じて割引や特典をつけているものと思います。
購入を検討されている方は定期的にDJIストアをチェックして、一番お買い得感のある時を狙ってみるのが良さそうです。

なぜPhantom3 Standardにしたのか?そして後悔したところ

話はそれましたが、なぜ僕が海外旅行用の空撮ドローンにAdvancedではなくStandardにしたかというと飛行時間が2分長く、重量が64g軽く、セールで安かったからです。
あと4Kはあれば良いなぁ程度で、動画ファイルサイズの肥大化が逆に心配でした。

購入後に一番後悔した点は最大飛行距離が500mという点です。
上位のAdvancedは2,000mなので大きな差を感じます。
ドローン規制法により目視飛行が法令で決められているので、購入前は「目視なら500mが限界かなぁ〜」と思っていました。

しかし、実際に飛行して録画した動画を見比べると500mと2,000mでは引きの絵(※)の迫力が違います。
(※自分を起点にドローンを後方に飛ばし、マクロからミクロへと自分の立っているエリア全景を映し出す撮影)

あとはGPSの届かない室内でもホバーリングを安定させるビジョンポジショニング(低空安定センサー)の有無も大きいです。

「室内撮影なんてしないだろうなぁ〜」と思って特に気にしていなかったのですが、屋外撮影できるところって都市部は結構無かったりします。
ドローン規制法で日本では人口集中地区での重量200gを超えるドローンは飛行できません。
人口集中地区は総務省提供の以下マップで赤く表示されたエリアです。

[外部サイト]人口集中地区(総務省統計局)

となると、自宅ガレージや室内、場合によっては会社の許可をもらって広い工場やオフィスでも撮影できるかもしれません。
Standardのホバーリングは抜群の安定感ですが、低空でのホバーリングはドローン本体から発せられる風(床や壁からの巻き返しの風など)も影響して、安定させるのが難しいです。

海外にPhantom3 Standardを持ってたらヤバかった!

そんなPhantom3 Standardですが海外に持って行くと、さらに大変です・・・。

一番のストレスは、とにかく重い!!!

上の写真を見てください。
スーツケースの上にのってる黒い大きなリュックの中身がドローン一式です。

予備バッテリーだけで1個520gもします。
当然、バッテリー1個では25分しか飛行できないので、海外で運用するなら最低でも2個以上は欲しいところです。
そうなるとバッテリー2個で1kgを超えます。

さらにドローン本体が1.2kg。
これにプロポ(コントローラー)、プロペラ、専用充電器などを含めると3kg近くになります。
おまけに、ドローンやバッテリーを保護するために専用ケースorリュックが必要になります。

僕が購入したドローン用リュックはこちらです。

サンワダイレクト PHANTOM 4/3/2対応 バックパック(ハードシェル リュック) 大容量34リットル 200-BAGBP008

リュック本体で2.3 Kgあります。
ドローンを運用するために5kgを超える大きな荷物が一つ増えます。
これは荷物を極限まで減らして快適な旅を目指すミニマリスト的海外旅行の教えに背く行為です・・・笑

このリュックは仕切りで区切るタイプなので、空きスペースに旅行用の衣類・備品なども入れられるので重宝しました。

海外旅行の移動スタイルとしては、大きなスーツケースに衣類を入れて、バック(リュック等)等に貴重品やカメラ、ガジェットを入れるスタイルになるかと思います。

ということは、よほどドローン以外での荷物量を減らさない限り、バックパッカー的なサンドイッチスタイル(背中とお腹にそれぞれリュックを担いでサンドするスタイル)になります。

世界一周など荷物が多くなる場合は仕方ないですが、このサンドイッチスタイルは移動時の負担も大きく、疲れます。

僕は今回の旅行の主目的がマッターホルンでのスノーボードだったので、ドローン以外での荷物量も多かったです。
当然、そうなるとサンドイッチスタイルでの持ち運びになり、とても大変でした。

海外旅行でドローン空撮をするために必要な持ち物リスト

  • *DJI Phantom3 Standard(ドローン本体)
  • *ドローン付属のプロポ(コントローラー)
  • *バッテリー×2個
  • *microSDメモリーカード(64GB)×2個
  • カードリーダー(microSD→SDアダプター)
  • 予備プロペラ×1セット
  • Phantom3専用プロペラガード
  • MacBook Air (13-inch, Mid 2013)
  • *iPhone7(DJI GOアプリのコントローラーとして使用)
  • *各種電源ケーブル
  • ドローン専用リュック

*マークは必須アイテムになります。

イギリス入出国審査時のセキュリティチェックでひっかかった・・・

世界一入国審査が厳しいと言われているイギリスのヒースロー空港に到着して、スイスのチューリッヒ空港に乗り換えをする時、空港のセキュリティチェックでドローンがひっかりました。

セキュリテイチェックとは機内に持ち込む荷物を赤外線に通して透視するやつです。

祈るようにドローンの入ったリュックが審査OKレーンに流れるよう見守っていたら、案の定、要審査レーンに流れてしまいました・・・笑
赤外線カメラでチェックしている担当者も「drone」と、つぶやいてました。
審査官に中身を確認してもらう時には「何を言われるんだろう?」とハラハラドキドキでした。

イギリス英語の発音は聞き取りづらいのでハッキリわかりませんでした。
どうやらドローン自体の問題ではなく、ドローンのバッテリー(リチウムイオン電池)がひっかかったようです。
日本では全くスルーできたのに、こっちは厳しい・・・。

機内に持ち込めるリチウムイオン電池はワット時定格量160Wh以下に限られるようです。
バッテリーの大きさからきっと、審査官が怪しいと判断したのでしょうか。
バッテリーを入念にチェックされて、規定のワット数なのか調べるのに5分ほどかかりました。

今回持参したドローンのバッテリーはワット時定格量68Whだったので、なんとかパスできました。
イギリス到着早々、冷や汗ものでした・・・。

軽い気持ちで海外にドローンを持って行っていったら予想以上に苦労しました。
そんな僕が今、再び新しくドローンを購入するなら間違いなくコレを買います!

DJIの「Mavic Pro」です!

こいつのすごいところは・・・

  • 折りたたみができてコンパクト(iPhone7 plusよる一回り大きいくらい)
  • 飛行時間27分
  • 4Kカメラ搭載(スタビライザー付)
  • 飛行範囲4000m
  • 障害物回避機能

「ええい、連邦軍のモビルスーツは化け物か!」的なスペックです。

見た目もトランスフォーマーのような戦闘シーンのようでメッチャカッコいい!
これは激しく物欲が刺激されます。

しかも本体重量は743g。
バッテリー重量も240gとPhantomシリーズの半分で、しかもお値段も1万円程度とPhantomシリーズのバッテリーの半額です。
何個もバッテリーを買う人にとって、この差は大きいです。

プロポもPhantomシリーズに比べて小さいです。

弱点は耐久性への不安と本体価格129,800円というコストでしょうか。
あとは地面と接する足がドローンと一体化しているので、砂浜・岩山・草むらなど環境の悪いところでは注意が必要です。
しかし、それらを差し押さえても海外で快適かつ安全にドローン空撮したければ、筆頭にあがる機種だと思います。

次点として、200g以下の小型ドローン「Dobby」が良さそうです。

別名「セルフィードローン」と呼ばれており、自撮りにフォーカスしたドローンです。

  • 折りたたみ時はスマホ並の大きさ
  • 飛行時間10分
  • 4Kカメラ搭載(手ぶれ補正)
  • 飛行範囲は100m

これなら、持ち運びも楽そうだし海外旅行ついでに気軽にドローンを飛ばしたいという願望も叶えてくれると思います。

教訓1:海外旅行で持ち運ぶドローンはバッテリーやプロポも含めて小型軽量タイプのドローンを選ぶ。

失敗から学んだ教訓2:ここが飛行可能エリアか判断がつかないから、結局飛ばせない

一応、海外でのドローン運用については事前調査・勉強しました。
しかし、実際に行ってみると、明確に「ここならドローンを飛ばしてもいいよ!」っていうのが分からないんですよね。
飛ばしちゃいけない場所はわかります。

  • 人が多いところ(観光地、街中、公園など)
  • 障害物が多いところ(自然や人工物など)
  • ドローン飛行が全面的に禁止されてるエリア(パリ市内など)

しかし、「ここなら飛ばせられるかな?」と判断が難しいグレーゾーンが多くて結局、怖くてほとんど飛ばせられませんでした。

実際、ドローンを持って海外旅行すると、どんな感じ?

では実際の海外旅行(スイス、フランス、イギリス)にドローンを持って行くとどうなるのか?
僕が実際に現地で撮影した写真を交えてご紹介します。

こちらは、スイスのチューリッヒ中心部を流れるリマト川です。
ここはプラッツシュピッツという大きな公園があり、夜明けの人がいない時間を狙ってドローンが飛ばせないか?挑戦してみました。

しかし、ここはスイス最大の都市、チューリッヒ・・・。
公園の周囲には高層ビルの建設クレーンなどもあり、電波状況があまり良くなく、安全を考慮してドローンは飛ばしませんでした。

次にやってきたのがチューリッヒの観光名所、リンデンホーフという街並みが一望できる高台です。
ここなら周囲に高い建物もなく、飛ばせられるかな?と思いましたが、木々に囲まれていたのと、途中から小雨になったので、ここでもドローンを飛ばすのを断念しました。

僕は今回、冬にヨーロッパに行ったのですが、基本的に天気はあまり良くなく、ドローンを飛ばすなら晴天率の高いシーズンや場所を選ぶ必要があります。

次にやってきたのが、ヨーロッパで一番高い展望台のあるマッターホルングレッシャーパラダイスです。
ここから見える一体はアルプス山脈です。
左側の大きな山は標高4,164mのブライトホルンです。

ここの展望台の標高は3,883m。
気温はマイナス10度くらいでしょうか。
こういうところで、自分を起点にマクロからミクロに引く空撮ができれば、すごく迫力のある動画が撮れそうです。
しかし、この日は山頂の風が強烈でした。
風が強ければ、ドローンは風に流されて制御できなくなります。
結局、ここでも飛ばすことはできませんでした。
いかにPhantom3であっても、このような過酷な自然環境の中では、飛ばすこと自体が難しいです。

こちらは場所が変わって、パリのシャンゼリゼ通りです。
パリ市内はテロ対策として、ドローン飛行は全面的に禁止されています。
フランスでは一切ドローンを使わず、ホテルに保管しておきました。

こちらはロンドンです。
ロンドンもドローン飛行に対して、規制が厳しいです。
当然、市内中心部は人も車も重要施設も多いのでドローンなんて飛ばせません。
僕はバッキンガム宮殿から2kmにあるハイドパーク(広大な公園)近くのホテルに宿泊しました。

このハイドパーク内でドローンを飛ばしていた男に1,225ポンド(約17万円)の罰金が課せらる事件があったそうです。
(※ハイドパークを超えて、歩行者と10m以内の距離にドローンを飛行させた疑い)
[引用記事]Get West London

海外でこのような記事を見ると、人のいる街中でドローンを飛ばそうなんて気にはなりません。

そもそも、ドローンを飛ばさなくてもパリやロンドンは他に見たいものや、やりたいことは多く、わざわざ危険を犯してまでドローンを飛ばす必要もありません。

わかってはいたけど、このような大都会にドローンを持って行くこと自体、”骨折り損のくたびれもうけ”になります・・・。

今、ドローンに対する世間の目は厳しいです。
それは国内でも海外でも同じことです。
誰も穏やかな生活を犯されたくはありません。

ドローンは基本的にとても危険なものです。
上空で操作不能になり、もし人間に落下すれば最悪死亡事故にもなります。
死亡に至らなくても1kgを超えるものが上空から降ってきて直撃すれば、ただではすみません。
また人間に当たらなくても、海外の重要文化財や各種施設等に当たれば大変なことです。
DJIの無償付帯保険は国内でのみ適用されますが、海外で事故を起こした場合、保険の適用外です。

そうなると、ドローンを安全かつ安心に飛ばすことができるのは、海外の保険に入るか本当に周りに何もない自然の中で飛ばすかに限定されます。
しかし、海外旅行ついでに気軽にドローンを撮影をしたい人にとっては、現地のドローン保険を調べて契約するのはハードルが高すぎます・・・。
(※2016年2月現在、国内で申し込める海外対応のドローン保険はありません)

保険に入らなければ、全ては自己責任で挑むことになります。
となると、現地でドローンを飛ばしても問題なさそうな絶対安全領域を見つける必要があります。
しかし、普通の海外旅行では何もない自然の中ってシチュエーションが少ないです。

今回、僕が行った場所はマッターホルンのあるツェルマット以外、すべて都市部でしたので撮影できるエリアが皆無でした。
結果として、ドローンを持って行ってもほとんど使わなかったんですね。
ただただ重くて邪魔なだけでした・・・。

海外旅行ついでのドローン空撮ができそうな観光地って結構限られると思います。

ボリビアの「ウユニ塩湖」、ブラジルの「レンソイス」などはドローンとの相性が良さそうな場所です。

しかし、アメリカの「グランドキャニオン」はドローン使用が禁止されています。
今、飛ばすことができる自然エリアも今後は規制が強化され難しくなるかもしれません。

初!海外ドローン空撮

そんな不安な中、マッターホルンの麓の村「ツェルマット」の裏山でドローン空撮を試みました。
飛行エリア内には人も建物もありません。

スマホのDJI GOアプリを使ってドローンを操縦するのですが、常に無線機の受信感度が悪いと警告表示されて、長距離飛行ができない状態でした。
ビビりながらの撮影なので、あまりイケてない動画になってしまいました。。

日本から9,000kmも離れた海外に苦労して持ってきたのに、初海外ドローン撮影は失敗に終わりました。

教訓2:観光地や都市部では、ドローンを安全に飛ばせる場所はない。
海外にドローンを持って行くなら人の少ない自然の観光地に限る。

失敗から学んだ教訓3:全てはドローンの知識、練習不足が原因

失敗の原因は、ここに全て尽きると思いますが、僕の「ドローンの対する経験不足」が根源です。
これまで、トイドローンの「Hubsan X4 HD」で練習をしてきて、本格的な空撮ドローンでの撮影経験はかなり未熟でした。

ドローンを飛ばすことができるのと、魅力的な空撮ができるのとでは、根本的に違います。
例えるならデジタル一眼レフカメラの使い方をマスターしても、素晴らしい写真が撮れるとは限らないことと一緒です。

教訓3:YouTubeやSkyPixelなどにアップされている素晴らしい空撮動画を見て、自分でも同じような動画が撮影ができるよう、もっと深く考察と練習をして望めば良かった。

色々失敗談を書きましたが、ドローンを持って海外に行くことは、現地での楽しみが一つ増えることに違いはありません。
実際、素晴らしい景色を目の前にした時、
「ここでドローンを飛ばしたら凄い動画が撮れるかも!?」
と、何度かすごくワクワクしたことがありました。

そういったワクワク感を感じられるのがドローン空撮の魅力だと思います。

失敗を恐れず、チャレンジを続けてこそ新しい発見もあります。
今回の経験をもとに、次回はリベンジしたいと思います。

では良い旅を!


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