iPhone7のカメラは高級コンデジを超えたか?GR2との画質比較


iPhone7とGRII

「iPhone7は一眼レフや高級コンデジ並に高画質!」
という声を聞いたことありませんか?

僕も本当はカメラやレンズを手放して終わりのない物欲から抜け出したいです。

もしiPhoneだけで済めば、一眼レフもレンズも高級コンデジも必要なくなるので、とても身軽に旅行ができます。

しかし、自分で検証してみないことには納得できないので、本当にiPhone7が一眼レフを超えたのか?ミニマリスト御用達の高級コンデジ「GR2」と徹底比較してみました。

まずは両モデルのスペックを見てみましょう。

iPhone7とGR2のスペック・仕様比較表

iPhone7 iPhone7 Plus  GR2
画素数 1200万画素 1620万画素
撮像素子 小型裏面照射型センサー APS-Cサイズ(23.7mm×15.7mm)
焦点距離 28mm 広角:28mm
望遠:56mm
28mm
最短撮影距離 30cm(標準) 10cm(マクロ)
光学ズーム なし 2倍 なし
光学手ぶれ補正 あり なし
レンズ構成 6枚 5群7枚(非球面レンズ2枚)
F値 F1.8 広角:F1.8
望遠:F2.8
F2.8~F16
撮影感度 ISO20-1600 ISO100~25600
シャッタースピード 300~1/4000秒
連写 10コマ/秒 4コマ/秒
防塵防滴 IP67 なし
記録フォーマット JPEG/RAW(DNG)
容量 32GB/128GB/256GB 約54MB(内蔵)
幅x高さx厚み 67.1×138.3×7.1mm 77.9×158.2×7.3mm 62.8x117x34.7mm
重量 138g 188g 251g
価格 78,624円〜※1 92,664円〜※1 62,604円※2

※1Appleオンラインストアでの32GBモデル価格(税込み)
※2価格.com調べ(2016年12月3日現在)

iPhone7とGRIIの薄さ比較

大きさは同じくらいでが、厚みはGR2の方があります。
しかし、カメラはホールド感が重要です。
グリップの厚みがあるGR2の方がしっかり構図も構えられるというメリットがあります。
携帯性に関して言えばiPhone7は比類なきカメラですが、GR2もAPS-Cというセンサーサイズを考えると小型の部類に入ります。

GR2のレンズ

9枚羽根の虹彩絞りが美しいGR2のレンズ。

iPhone7の大型化したレンズ

開放F値がより明るくなり、大型化したiPhone7のレンズ。

機能面でいえばiPhone7に軍配があがりますが、スペック表からは見えない道具としての使い勝手の差はあります。
次はそれぞれのカメラのいいところ、イマイチなところを見てみましょう。

iPhone7のいいところ

  • 最も携帯性に優れたカメラ(いつでもどこでも手元にある)
  • SNSやブログで使うだけなら十分な画質。
  • 1200万画素という適度な画素数でファイル容量が小さい。
  • 写真の共有と管理が簡単。
  • 写真加工アプリが充実。
  • GPS情報が記録されるのでLightroomなどで写真管理すると地図上から撮影した写真を確認できる(楽しい)

iPhone7のイマイチなところ

  • 撮像素子(イメージセンサー)は小型なため、暗所でのノイズや解像感、階調表現など画質面で劣る。
  • 光学ズーム機能非搭載(※iPhone7 plusは光学2倍ズーム搭載)
  • シャッターボタンを押すまでの一連の操作性の悪さ。
  • 標準アプリではシャッター音が大きい(iPhone7はステレオのため従来モデル比でさらに大きい)

iPhone7 plusはデュアルレンズを利用した光学2倍ズームやボケコントロールなど大幅に機能強化され、本当にこれを海外旅行用カメラとして運用しても良いと思えるほど進化しました。

僕は海外に一眼レフカメラを持っていてもiPhoneで撮影する機会も多いです。
用途としてはカメラを取り出して撮る必要がない記録用写真(画像のexif情報にGPS情報もつくので、行った場所も記録できる)や、写真データ紛失時のバックアップ用として使ってます。
あとはランニング、自転車、スノボなどスポーツをする時にも重宝します。

今や海外旅行用カメラとしてもスマホは必須です。
スマホだけで済ます事もできますが、海外旅行に行くなら、メインカメラとしてもう1台、高級コンデジ以上を持ちたいところです。

GR2のいいところ

  • APS-Cセンサー、開放F値2.8というカメラとしての基本スペックの高さとシャープな画質。
  • レンズ収納時のサイズがミラーレス一眼と比べてコンパクト。
  • Wi-fi通信でスマホとの連携機能がある。
  • メイン・サブダイヤルなど操作系統が優秀。
  • シャッター音を無音に設定できる。
  • 多彩なエフェクトモードによる写真表現の楽しさ。

GR2のイマイチなところ

  • AFの合焦速度が遅い。誰かに渡して撮ってもらったり、自撮り時のノールック撮影をすると、高確率でピント外れの写真になる。
  • 一眼レフのエントリー機よりも価格が高い。
  • レンズ一体式のためイメージセンサーにゴミが混入した場合、掃除が大変。
  • ワイドコンバージョンレンズなどが用意されているがレンズ交換による拡張性はない。

レンズの違いを楽しみながら写真を撮りたい人以外は高級コンデジかスマホだけで十分です。
GR2以外でオススメの高級コンデジはソニーRX100m3、キャノンG7X Mark2です。
この辺を買っておけば、まず間違いないです。

僕は海外旅行用、ロードバイク用、普段の携帯用にリコーGR2を購入しました。
リコーGR2は28mm単焦点レンズ&APSCセンサーを搭載したマニアックなカメラです。
汎用性はRX100などと比較して劣りますが、カメラを選ぶ時の重要な要素として、「カメラを持つことで写欲が湧く」という部分も僕にとって重要なのでGR2を選びました。

iPhone7とGR2の比較実写サンプル

次は実写サンプルを比較しながらiPhone7とGR2の画質の違いを見てみましょう。
※両モデル共に画角は35mm換算で28mmになります。

遠景撮影時の解像感



GR2 / F8.0 / 1/180秒 / ISO100



iPhone7 / F1.8 / 1/1600秒 / ISO20

等倍切り出し比較

※1024px相当でアップしています。スマホの方は横表示にすると解像度の違いが分かりやすいです。



GR2 / F8.0 / 1/180秒 / ISO100



iPhone7 / F1.8 / 1/1600秒 / ISO20

GR2はローパスフィルターレス(※)なので、iPhone7と比べると遠景の街並みが繊細に描写されています。
さらに単焦点レンズならではのキレイの良いシャープな解像力を周辺部まで実現しています。
それと比較すると、iPhone7は写真というより塗り絵ぽい感じに見えます。
画素数でもGR2の1600万画素に対して、iPhone7は1200万画素ですので、差が出るのは仕方ないですね。
結論として遠景描写においてはiPhone7でも高級コンデジの域にはたどり着けていません。

※ローパスフィルターとは撮像素子の前面に付けられたモアレや偽色を防ぐフィルターです。
ローパスフィルターレスでは格子模様などを撮影した時に写真がチラついて見えるデメリットの代わりに解像度が増すメリットがあります。

高感度撮影時のノイズ量



GR2 / F3.5 / 1秒 / ISO1600



iPhone7 / F1.8 / 1/4秒 / ISO1600

等倍切り出し比較



GR2 / F3.5 / 1秒 / ISO1600



iPhone7 / F1.8 / 1/4秒 / ISO1600

一般的に高感度ノイズはイメージセンサーの大きさに比例して抑制されます。
イメージセンサーの小さなiPhone7とAPS-CサイズのGR2とでは、残念ながら勝負になりません。
iPhone7のノイズ除去処理は徹底的に粒子を潰した塗り絵です。
ISO1600同士での比較になりますが、iPhone7の撮影した写真は遠くのビルの窓の形がグチャグチャになってます。
ただ、暗部でのオートフォーカスは6sから改善され、iPhone7は素早くピントを合わせてくれます。
フラッシュなどと併用して夜景+人物をキレイに素早く撮影することができそうですね。

一方、GR2のノイズ除去処理は粒子とディテールのバランスが良いです。
遠くのビルの階数を数えられるくらい描写してます。
GR2は高感度に特別優れたカメラではありませんが、粒子の美しさを楽しめてこそGR2なのかなと思います。

ボケの美しさ



GR2 / F2.8 / 1/50秒 / ISO400



iPhone7 / F1.8 / 1/20秒 / ISO40

GR2はレンズに9枚羽根の虹彩絞りが採用されています。
そのため、ボブジェクトのボケ具合、画面奥の玉ボケの美しさは流石といった所です。
一方、iPhone7もスマホながら撮り方次第で、写真をボカすことは可能です。
なるべく被写体に近づき、遠近差をとるように撮影するとボケてくれます。

一般的にボケの大きさはF値のナンバーが低い方が有利という特性がありますが、F1.8のiPhone7に比較してF2.8のGR2の方が美しいボケ味を表現してます。
これはイメージセンサーの大きさに由来しているものです。
そもそもカメラにおいて写真画質を左右する要素は下の3つになります。

  • イメージセンサー
  • レンズ
  • 画像処理エンジン

この内、イメージセンサーとレンズは物理的にGR2に軍配があがります。
いくらiPhoneが進化をしても、これらの物理的アドバンテージを埋める事は容易ではありません。

ホワイトバランス



GR2 / F2.8 / 1/50秒 / ISO100



iPhone7 / F1.8 / 1/4秒 / ISO25

間接照明の柔らかいダウンライトの下で撮影しました。
実際の雰囲気に近いのはGR2ですが、壁紙の白を白として処理しているのはiPhone7です。
iPhone7は前モデルと比較してホワイトバランスが強化されています。

色再現性



GR2 / F2.8 / 1/50秒 / ISO400



iPhone7 / F1.8 / 1/20秒 / ISO40

iPhone7の鮮やかで深みのある赤が印象的です。
GR2はマクロモードで撮影しているため、花びらの先端はボケて、全体として柔らかいイメージになってます。
派手な色合いのiPhone7、自然な色合いのGR2。
といった感じでしょうか。
インスタグラムなどにアップする時は派手な色合いの方が好まれるケースが多いと思いますので、iPhone7のカメラはSNSとの相性が良さそうです。

ダイナミックレンジ&逆光耐性



GR2 / F8 / 1/640秒 / ISO100



iPhone7 / F1.8 / 1/6800秒 / ISO25

逆光時のゴースト・フレアについて見てみましょう。
GR2の方は逆光時でもゴースト・フレアはありません。
一方、iPhone7は画面中心部より右側にゴーストが確認できます。

ダイナミックレンジについてもGR2の方が白飛び、黒潰れしてないのが分かります。
両モデルともRAWフォーマットに対応していますが、現像耐性についてもGR2の方が一歩上です。

結論まとめ



結論として、iPhone7のカメラ画質はGR2と比べて今一歩でした。

しかし、等倍鑑賞をしなかったり、ブログやSNSで使用する目的ならiPhone7でも問題なさそうです。

画質にこだわる方は高級コンデジを持つメリットはまだあると思います。


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