【本要約】時間最短化、成果最大化の法則〜ピッパの法則ですぐ行動!
今回ご紹介するのは「時間最短化、成果最大化の法則 ── 1日1話インストールする“できる人”の思考アルゴリズム」(著者:木下 勝寿さん)です。
あなたは仕事で高い成果をあげたり、プライベートで成功するためには何が最も必要だとお考えでしょうか?
スキルでしょうか、知識でしょうか?それとも運、人脈でしょうか?
著者の木下さんはネット通販業界では有名な「北の達人コーポレーション」を一代にして東証プライム上場企業にまで成長させた方ですが、最も重要なの要素は「思考アルゴリズム(考え方のクセ)」だと説明しています。
スキルは新人とベテランでは最大3倍程度の差くらいにしかなりませんが、思考アルゴリズムは人によって1〜50倍の差が生まれます。
成果=スキル×思考法という公算が成り立ち、今回ご紹介する思考アルゴリズムを学ぶことで1〜150倍の差が生まれます。
スキルや情報は陳腐化しますが、思考アルゴリズムはすぐに使えて、一生使える普遍的なものです。
全326ページの中から、僕が特に大切だと感じた部分を要約してみました。
時間最短化、成果最大化の法則――1日1話インストールする"できる人"の思考アルゴリズム
この記事の目次
すぐやる人の思考アルゴリズム
ピッパの法則
ピッパの法則とは「ぴっと思いつたらぱっとやる」というもの。
成果を出せない人は行動の先延ばしをする人。
チャンスが舞い込んでも行動できなければ、チャンスを物にできない。
また時間が立つことで、行動への熱意も低下する。
すぐにできないものは、いつやるかスケジュール帳に書いてアイディアとしてストックしておく。
またピッパの法則を実行する上で、完了までにかかる時間に応じて、期限を決めて振り分けると良い。
- 10分以内に完了→今すぐやる。
- 30分以内に完了→今日中にやる。
- 1時間以内に完了→明日中までにやる。
- 1日以内に完了→2週間以内にやる。やる日を決める。
- すぐにやる価値のないもの→「やらない」と決める。
あとでじっくり考えない法則
仕事が遅い人は着手が遅い人、仕事が早い人は着手が早い人。
その場でできることはすぐに着手する。
会議が終わってからしばらくすると記憶の鮮明度が落ちる、その場で結論を出すのがベスト。
セミナーで感化されても着手が遅ければ熱量は覚める。
鉄は熱いうちに打てだ。
一発一中を狙わない法則
あらゆる事をチャンスとして捉えてバットを振る。
大きなチャンスを狙うより小さなチャンスにも着目して確実にチャンスをつかみ積み重ねる。
自分の希望にあう完璧なものしか手を出さなければ、チャンスは流れる。(仕事の依頼など)
10回に1回は成功する法則
島田紳助やユニクロ社長など成功する人、ヒットメーカーに共通することは9回失敗して1回成功するという世の中の普遍的な法則。
誰でも10回本気でやれば1回は成功する。
多くの人は9回の失敗に精神的、金銭的にも耐えられず諦める。
だからこそ、9回は失敗することを前提に最初から計画をする。
面倒くさければGOの法則
人より抜きに出た成果や成功を出す人は、人がめんどうだと思ってやらないことをやる人。
そこがグレーゾーンになっている可能性が高いからだ。
やらなくてはいけない事だけど、人がやりたがらない面倒なことを探してみよう。
それを見つけたら迷わずGOするだけで抜きに出た成果や成功をおさめられる。
お客様目線の法則
常にお客様目線で見直し改善をする。
外部から招かれたプロ経営者には一定のパターンがある。
まず最初に取り掛かるのは、その企業の商品やサービスを徹底的にお客様目線で使うことだ。
飲食店なら全てのメニューを食べ、車なら全車種を乗り、ホテルであれば実際に全ての部屋を宿泊するなどする。
そしてお客様視点でおかしいところをあぶり出す。
あぶり出された担当者は、これは内部事情や仕様で仕方がないことだと反論するが、そんなことを知ったこっちゃない。
成果を出すビジネスパーソンはこの内部事情を突きつけられた時、その仕事をどれだけ一生懸命やったのではなく、どれだけお客様の役に立ったのかで考える。
前者であれば、改善を突き進め(場合によっては自らの手でも)、後者であれば意見を聞きながらよりよくする。
必ず目標達成する人の思考アルゴリズム
原因解消思考と最終目的逆算思考
原因解消思考
- 目標に向けて失敗したり課題が出たとき、何か原因だったかを考えて、その原因を解決しようとする考え方
- もともとうまくいっていたことが、うまくいかなくなったときに使うと効果的
最終目的逆算思考
- 結局、何がどうなりさえすればいいのか?という最終目的を特定する
- 最終目的を達成する方法を「着眼法」と「苦情法」で考える
- 実現するために最も簡単な方法を選ぶ
- 何か新しいことにチャレンジするときにつかうと効果的
例えば、山の頂上を目指して失敗したA、B、Cさんがいた場合、
Aさんは筋力不足が原因と考えて筋力を鍛えたが、2回目も失敗した。
Bさんは一人で挑戦したことが失敗の原因と捉えてチームでサポートしながら登れば良いと考え、リーダーシップを学んだが、やはり2回目も失敗した。
Cさんは山の頂上に最も簡単に行くにはヘリコプターを使えば行けると考え、アルバイトで3万円を稼いで2回目で達成した。
失敗した人たちは常に失敗原因を解消しようと努力しているのだ。これは世の中の縮図である。
最終目的逆算思考で考え、着眼法で成功例を学ぶことで目標達成に近づく。
世の中にある課題や問題は既に解決しているケースが多い。
うまくやっている人の成功事例に着眼して、真似をすれば良い。
世の中でうまく行っている人は常に目的を見直し、目的への最短ルートを探している。
ゼロベース思考と武器入れ替えの法則
目の前の仕事をやっていると、目標達成に向けた新しい方法が日々生まれていることに気が付きにくい。
既存の戦略、戦術、ツール、アプリ、サービス、システムといった使い慣らした”武器”を新しくアップデートするのは負荷がかかる。
しかし、一度アップデートしてしまえば過去の古い武器よりも圧倒的に効率的に戦える。
戦国時代では槍から鉄砲に、現代ではパソコンからスマホにと、次々に主戦場や武器は変わっている。
今よりの苦労せずに成功や成果を出すために最終目的逆算思考で新しい戦い方や武器を探そう。
そのためには一旦、ゼロベースで考えてみる。
目的や目標に向けて、今のやり方をゼロベースでやり直すならどうするか?
成功している人からおすすめされたものは徹底的にリサーチしてすぐに取り入れることが肝心である。
理論上成功する設計図の法則
物事を成し遂げた人に共通しているのは、明確な目標を設定し、具体的な計画を立てて、日々行動しているというシンプルな結論にいたる。
例えば今月中に新規獲得数を100件という目標を課せられたとき、理論上成功する計画、設計図を考えるところから始める。
一つの施策だけで目標件数にいくことはまずない。
そこでいくつも施策案を考えて、それらの成功確率などの変数も考慮して、理論上、組み合わせることで目標件数に達するという筋書きを実行しながら書き換えていくものだ。
常に現状と目標の乖離を確認しながら軌道修正を加えていくことが重要である。
(例)新規獲得数の理論上成功する設計図に盛り込む項目
施策案:A
想定獲得数:40
具体的なアクション:〜〜〜
成功確率:40%
見込み数:16
↓
施策Aだけでは、見込み数が16では100件には届かないため、見込み数が100になるよう施策案を他にも考える必要がある。
壁は乗り越えられる高さでしか現れない法則
多くの人には10億円を返済しなてくはいけないという壁はやってこないし、世界の紛争を解決させる壁もやってこない。
世の中、その人の器を大きく超えた壁というのはやってこないようになっている。
しかし、壁は成長するためのイベントとして定期的にあなたの前に現れる。
それは乗り越えられるはずの壁だ。
また後から振り返れば、それは壁ではなく、大きな階段だったということもある。
これまでの人生でもその当時は大きな壁と思ったことがあったと思う。
子供の頃なら、テスト、宿題、イベントなど。
いくつも乗り越えて成長してきたのだ。
飛躍的に一段レベルアップするには、この壁を攻略しようと楽しむ姿勢が肝心である。
ノーミス人間になる思考アルゴリズム
最強チェックシートの法則
抜け、モレ、ミスなど人間は失敗をする生き物だ。
だからこそ、何か作業をするときはチェックする時間を作業する時間と同じくらい設けるくらいの意識でやるといい。
実際にはチェック時間は減らしたいので、チェックシートを活用しよう。
チェックシートはカスタマイズできうるように条件に応じて動的に変わるようなものを作成してもいい。
例えば旅行の持ち物リストもチェックシートを使うことで、持ち忘れが防げる。
この場合、宿泊先(国内、海外)や宿泊日数、目的(アクティビティ、ビジネス)などを入力するだけで、必要な持ち物リストが表示されるようなものを作ると便利だ。
日常の業務でも頻繁にチェックする場合、チェックシートを作っておくことで確認するべき項目のヌケモレがないので、チェックにかける時間を短縮化できるし、属人化せず誰でも一定のクオリティでチェックができるようになる。
反対意見も必ず調べる法則
専門家が言っていたことを鵜呑みにして実行した結果、失敗することはある。
専門家には色々なレベルがある。
その専門家とは違う反対意見をもつ専門家もいるはずだ。
そういった肯定派、否定派の両方の意見を聞き、自分なりの見解をもつことが重要だ。
専門家から直接聞くことができない場合でも書籍やネットなどで調べてもいい。
また情報の裏に隠された真の意図を見極めることも重要。
モノやサービスを売りたいマーケティング的な要素が絡んでいるのかどうかで見てもいい。
自分で考え行動する人の思考アルゴリズム
1時間集中して考えれば必ず答えがでる法則
ほとんどの問題や課題や1時間集中して考えれば必ず答えはでる。
例えば1年後に1000万円稼ぐにはどうしたらいか?というお題が出された場合、たいていの人は分からないとすぐに諦めてしまう。
それは真剣に集中して考えていないだけ。
実は
頭だけで考えず、思考を整理するためにも紙とペンで書き出すことがさらに重要。
ふわっと出たアイディアや直感も数字に置き換えて考えることで具体性も帯びるので、実行可能化も判断がつきやすくなる。
成功者の思考をコピーする
自分をすてると成長する法則
成長と上達には似ているが違う。
成長は理想の自分が先にあり、そこに向けて現在の自分とのギャップを埋めていくもの。
自ら課題を設定して自分なりに工夫をして勉強や努力をすることで成長する。
上達は他人から与えられた仕事を何回もこなすうちにスキルが上がっていくもの。
成長を欲しているのであれば、まずは何よりも理想の自分をイメージするところから初めて、そのギャップを埋めるための行動計画を作ることだ。
タワーマンションの挨拶の法則
タワーマンションの上階に住む人は一般的にお金持ちが多い。
そういった人たちに共通してるのは、気持ちの良い挨拶を向こうからして礼儀正しいことだった。
お金持ちだから礼儀正しく挨拶ができるのか、礼儀正しく挨拶ができるからお金持ちなのか。
こう考えると後者といえる。
気持ちの良い挨拶ができる人はそれだけで周囲の雰囲気を明るくして人から好まれる。
人から好かれればビジネスもうまくいく。
仕事も情報もチャンスも全てお金も人からもたらされるものだ。
芸能界でも同様にトークが上手いだけでなく、現場スタッフに気を配れる人は長年にわたって活躍されている人が多い。
大切なのはその場だけでなく、普段からどこでもいつでも普通に礼儀正しく気持ちの良いコミュニケーションがができることだ。
まとめ
本書を読んでみて、世の中、成功している人に共通しているのは、スキルや知識だけではなく、思考アルゴリズム(考え方のクセ)に一連の成功パターンがあると確信しました。
本書には他にも沢山の思考アルゴリズムが紹介されていますので、ぜひ続きは書籍を手にとってお読みください。