【本要約】悩まない人の考え方3回目〜他者に悩まない思考アルゴリズム

【本要約】悩まない人の考え方3回目〜他者に悩まない思考アルゴリズム

前回に引き続き、「悩まない人の考え方 ── 1日1つインストールする一生悩まない最強スキル30」(著者:木下勝寿さん)の書籍を要約してご紹介いたします。
今回は第3回目として「他者に悩まない思考アルゴリズム」編です。

誰でも人間関係においてイライラや不安、不満などネガティブな感情はつきものです。
しかし、他人を自分の思う通りに変えることは難しいです。
であるなら、アプローチ先は自分自身の思考アルゴリズムになります。
どう自分自身の思考アルゴリズムをアップデートするか?
重要な点をまとめてみました。


「悩まない人」の考え方 ── 1日1つインストールする一生悩まない最強スキル30

他者に悩まない思考アルゴリズム

「人そのもの」ではなく「悪くなっている関係性」の改善にフォーカスする

家族や職場など人間関係の悩みはつきものです。
相手のことが不快で、目も合わせたくない人が周囲にいるかもしれません。

この時に取るアプローチとしては、「相手を変える」か「自分を変える」の2択です。

勇気を振り絞って相手に対して注意や思いを伝えても、余計、人間関係が悪くなる可能性もあります。
よって人間関係の悩みへのアプローチは「自分を変える」ことが手っ取り早いです。

ただここで注意なのが、自分が「悪い」とか相手が「悪い」とか人にフォーカスして考えないことです。
「悪い」という感情にフォーカスすると悩むことになります。
あくまでも悪くなっている「関係性」そのものにフォーカスします。

例えば、あおり運転をされた場合、相手自身にフォーカスしてしまうと、悩みが深くなります。
不快に感じる関係性をすぐに解消するのであれば、道を譲ればいいだけです。
犬のフンが道に落ちていた場合、フンを避ければいいだけなのと理論は一緒です。
わざわざ飼い主を探し出し、注意をしようなどとは思わないはずです。

そもそも、相手を注意しようなどと考えるから悩むことになります。
例えば職場にBさんという不快な人がいたら、Bさんと席や部署など物理的な距離を取ってもらえるように上司に相談するのが最善ですが、それが難しい場合は、Bさんの事を不快だと感じていない人に、Bさんとの接し方など相談してみます。
Bさんそのものを変えるのではなく、あくまも関係性の改善にフォーカスすることが肝心です。

マネージャー(管理職)の仕事とは?

マネージャーは「人を変える」という不確実な要素を盛り込んではいけません。
特に会社組織ではやる気やモチベーションの低い人は一定数存在します。

マネージャーの仕事とは「部下のやる気やモチベーションを引き出す」のではなく、「部下を通じて成果を出す」に尽きます。
だからやる気やモチベーションが低い部下がいたとしても、「成果が出る仕組み」を作るのがマネージャーの仕事です。
「マネージャー」=「人を管理する仕事」ではなく、「仕組みに働きかける仕事」だということを覚えておきましょう。

見方を変えれば善悪も逆転する

人の思考アルゴリズムは、自分は「正義で善で正しく」、相手は「悪で間違っている」という前提で考えてしまいます。
この前提があると、自分視点でしか物事を判断できず、視野が狭まってしまいます。

相手の視点で自分を見たときにどう見えるのか?を考えることは仕事においても重要です。
例えば優秀なマーケッターは、常に自社視点ではなく顧客視点と競合視点の3つの視点で物事を考えるクセを持っています。

  • 顧客の立場で考えたら何をしてもらったら嬉しいのか?
  • 競合の立場で考えたら何をされたら一番困るのか?

自社の立場だけで物事を判断してはいけません。
例えば自社製品に「モンドセレクション」や有名雑誌の「ベストバイ賞」など第三者権威を取得するべきか、判断する場合、「今更これを受賞しても意味がない」という自社視点だけで考えず、「もし競合が受賞したらどうか?」という視点で考えると、判断が変わってきます。
優秀なビジネスマンやマーケッターは多角的な視野で物事を見る目が必要です。
まずは自社、顧客、競合の視点で常に考えるクセを持つと良いです。

なぜ「器が大きい人」は悩まないのか?

悩まない人になるためには器を大きくすると良いです。

そして器を大きくしたければ、多くの人の価値観を知ることが重要です。
他者との価値観の違いを知ることは、自分自身にはない新しい発見や気付きになります。
他者の価値観に対して全て共感する必要はありませんが、そういった価値観、考え方もあるのかと理解することで、人としての器が大きくなります。
見方を変えれば善悪は変わると同様に、自分にはない価値観そのものにフォーカスすることで、他者(人)に対して悩むことはなくなります。

他自責混在思考と全部自責思考

他自責混在思考とは、出来事の原因は他人または自分にあると混在して考える思考です。
全部自責思考とは、出来事の原因は自分ではないかもしれませんが、責任は全て自分にあると考える思考です。

また「責任」=「罰則を受ける」という意味ではありません。
「責任」=「問題を解決する」が正しいです。
※責任を取るとは「罰を受ける」という意味ではなく、自分で問題拡大を防いだり、再発防止策を考えたり、原状復帰したり、本来の目標達成に向けて戦略を考えて遂行することを言います。

悩まない人は全部自責思考で考える

縁もゆかりも無い、遠く離れた場所の悲惨な事件事故の責任の直接的な原因は自分ではありませんが、その責任(問題解決)の取り方は自分にはできると考えます。
ただ、その責任を取る、取らないは自分で判断をします。
どこまでの責任を果たすかは自分次第です。

  • 私はあらゆる問題に対処することができる。
  • 自分にはコントロールできないことがない。

このように考えていた方が悩まないです。
その上での「できるけど、やらない」という意思決定は悪いことではありません。
少しずつ「できから、やる」に変えることで責任の範囲が広がります。
それが「成長」です。

「株式会社ジブン」で生きていく

他責思考の人は会社、組織、上司、同僚への不満や悩みが尽きません。

「会社から雇わている以上、上に言われたことを本意でなくともやるしかない…」

これでは納得もできないし、面白くありません。
会社員の雇われマインドでは仕事に悩むことになります。

一方で自責思考の人は悩みません。
それは「自分と会社・組織との関係性」の捉え方が他責思考の人とは全く異なります。

会社から雇われているというマインドではなく、「株式会社ジブン」として、勤務してる会社と対等な取引をしているというマインドをベースに仕事をしています。

株式会社ジブンの経営者であるから、勤務している会社やその社員も、取引先として見ることで、中の視点ではなく外の視点で見えてきます。
お互い対等な関係で、よりよくなるよう意見を交わし、それでも相容れないのであれば無理に業務提携をせず他社と業務提携(転職)をしたっていいのです。
逆に言えば、他の会社が業務提携したいと思えるような実績や経験が必要になります。
そういう意味でも経営者視点で株式会社ジブンを育てる必要があります。

仕事に関わらず、株式会社ジブンの経営者であるというマインドがあれば、あらゆる選択は経営判断となります。
お金や時間の使い方も、「この投資はリターンがどれくらいもたらされるのか?」など経営者視点で物事を考える思考アルゴリズムとなります。

会社を辞めて独立したいと思っているなら、まずは今の会社で株式会社ジブンを仮想した上で、経営者マインドをもって今の仕事をしてみてはいかがでしょうか。

対処できる課題の範囲(責任の範囲)を広げることができれば、株式会社ジブンの市場価値はそれに比例して高まるので、真に独立したければ、その後でも良いです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

結局、「人と過去は変えられない」という言葉通り、コントロールできる自分自身の意識、判断、解釈を変えるのが人間関係の悩みを減らす上でも共通しています。

それは環境にも言えます。

例えば会社員という立場や会社という環境においても、株式会社ジブンの経営者マインドで働くだけでも、これまで感じていた悩みが小さく感じ、より上流の悩みへとレベルが上がります。
いま置かれている環境のせいにするのではなく、環境そのものを自分の意思で変えてしまうことで、全く違う世界に見えてくると思います。

続きは本編の書籍でどうぞ!


「悩まない人」の考え方 ── 1日1つインストールする一生悩まない最強スキル30

悩まない人の考え方のシリーズ

【本要約】悩まない人の考え方4回目〜問題を課題に昇華させる思考アルゴリズム

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