【本要約】悩まない人の考え方4回目〜問題を課題に昇華させる思考アルゴリズム

【本要約】悩まない人の考え方4回目〜問題を課題に昇華させる思考アルゴリズム

前回に引き続き、「悩まない人の考え方 ── 1日1つインストールする一生悩まない最強スキル30」(著者:木下勝寿さん)の書籍を要約してご紹介いたします。
今回は第4回目(最終回)として「問題を課題に昇華させる思考アルゴリズム」編です。

個人的に一番ポイントになるなと感じたのが、「今、悩んでいるな」と気付くことです。
悩みといってもネガティブなものから、選択肢が多くて選べないものまで、沢山あります。
悩みには感情がセットで伴います。
その感情のちょっとした揺らぎを感じたら、すぐに思考モードへと切り替えて、問題に対してどのような思考アルゴリズムで課題化し解決するかが悩む時間を最小限化するポイントになります。
では早速いきましょう!


「悩まない人」の考え方 ── 1日1つインストールする一生悩まない最強スキル30

問題を課題に昇華させる思考アルゴリズム

まず悩んでいる自分に気づく

悩んでいる時、自分自身で「今、悩んでいるな」という自覚がない状態もあります。

悩みの初期症状は、なんとなくモヤモヤしたり、違和感があったり、憂鬱な気分など感情に働きかけます。
感情が少しでもネガティブに反応したら、「今、自分悩んでいるな」とまず気付きましょう。

悩んでいると気づいたら次に「何について悩んでいるのか?」をハッキリさせます。
この段階で「感情モード」から「思考モード」へと切り替わります。

感情モードのうちは思考停止状態であり、悩みが堂々巡りのようにずっと頭の中で不快にまとわりつきます。
思考モードに切り替われば、最終目的逆算思考(結局、何がどうなればいいのか?そのためにとるべき行動は?)で課題に昇華させていけばいいだけなので、いつまでも感情モードで悩み続けて時間を浪費することはありません。

そして頭の中で考えているより、紙やPCにメモとして書き出しましょう。
文字にすることで、思考は整理され具体的な行動プランまで導き出せます。

まずは不快な感情に敏感に気付けるよう日頃から、「今、自分悩んでいるな」と自分の感情を客観的に観察トレーニングしてみましょう。

悩む人はバーティカル思考(垂直思考)、悩まない人はラテラル思考(水平思考)

何か問題や課題が発生したとき、思考は縦方向から横方向に動かすことで新たな一手が生まれます。

例えば、アイスクリーム屋を開業して周辺にアイスクリームの容器ゴミがポイ捨てされることで周辺から苦情が来た場合、周辺にゴミ箱を設置するという案が思いつきます。
しかし、周辺にゴミ箱が設置できないことが分かったら、そこで思考停止になります。

この場合、思考を水平移動して前提を変えて、課題解決のための手段を全く別のものに昇華することが有効です。
例えばアイスクリームのゴミに何かしらの付加価値をつければポイ捨てが無くなるかもしれません。
そして実際に登場したのが食べられる容器「アイスコーン」です。

自分の失敗ではなく、他者の成功に目を向ける

うまくいくためのアプローチとして大きく2つあります。
苦情法と着眼法です。

苦情法とは、「問題」や「失敗」を分析してアプローチする方法です。
例えば、商品が売れない場合、お客様の商品に対する不満や苦情をかき集めて、改善点を洗い出しそれらを解決することで、よりニーズのある商品にすることで売れる商品にします。

着眼法とは、失敗ではなく他者の「成功」に着目した上でその要因を分析してアプローチする方法です。
例えば、売れている商品を分析し、事例を学び、自社に取り入れることでヒット商品を作り出します。

悩みやすい人は着眼法が苦手なケースが多いです。
手元にある情報であれば簡単に分析できるためアプローチしやすい分、それがダメだった場合、万策尽きたと悩んでしまいます。
外に目を向ける着眼法を取り入れることで、悩みに対する新たな糸口が見つけましょう。

リスクに悩まない人は確率論的に判断する

悩まない人はリスクを客観的に数値化した上で物事を判断できます。
そのリスクが実際に起こる確率は、過去の事例をもとに計算すれば良いです。

例えばAという施策を実施する場合、1000万円の利益が見込めるが、競合B社から訴訟されるリスクがあるという話になった場合、実際のリスクを計算してみます。
訴訟されるリスクが20%、敗訴となるリスクが10%、損害賠償額は最大1億円となった場合、この施策の確率論的な損失見込額は1億円×0.2×0.1=200万円となります。
よって施策の実行価値は800万円となり、法定リスクコストを考慮しても実施した方が良いと判断できます。
仕事に限らずリスクに怯えていつまでも悩んだり、怯えたりするのであれば、一度そのリスクが実際に発生する確率やそうなった場合の損失などを計算することで冷静な判断を下すことができます。

最悪を想定する思考法

常に物事をポジティブに捉えて思考する人は想定外の最悪のケースに直面した時にパニックになります。
そうならないためにも、常に最悪な事態になった場合を一方で考えておきます。

前述で紹介した損害賠償額が仮に1億円ではなく100億円だった場合で訴訟リスク1%、敗訴リスク1%なら損失見込額が100万円ですが、仮に最悪のケースにいたった場合、100億円の損失となり、会社は倒産します。
そこまでのリスクを被ってまで1000万円の利益を狙う必要はないという判断ができます。

また起業資金に5,000万円を借金をする場合、起業に失敗した場合でも5,000万円の返済シミュレーション(会社員と副業のダブルワークで10年頑張れば返済できるなど)を具体的に立てておけば、金額や借金そのものに怯えることなくGOできます。
常に最悪を想定しておけば、悩むことは少なくなります。

最悪を想定するクセをつけるために、日頃から思考ゲームとして考えてみてはいかがでしょうか。

  • もし今、働いている会社で想定外の不祥事が発生し、倒産したら───
  • もし明日、巨大地震で原発事故が発生して今の家に住めなくなったら───
  • もし10年後、投資している株が暴落して資産価値がゼロになったら───
  • もし30代で仕事を辞めて1年間、世界一周の旅に出たとして帰国後に就職できなかったら───

自分にとって致命傷となりかねなような最悪を想定した上でリスクに対する備えをセットで考えておくことで、悩みは軽減し、実際に最悪のケースになった場合でも冷静に対処できます。

穴に落ちないことより、穴の深さを知る

結局のところ、想定したリスクが現実となった場合、その「穴」の深さがどれくらいなのかを事前に調べて知っておけばいいだけです。
これくらいの深さの穴ならまた登れると思えるか、思えないか。
一度落ちても、また登れば戻ってこれると思えるだけでも、悩むことは少なくなります。
ここでも「調べる」ことが重要になります。
最悪の事態を調べた上で、着眼法で「うまくいっているケース」と「うまくいかなかったケース」を沢山知っておくことで、A案、B案、C案と複数の戦略を立てて挑戦ができます。

「ラッキー」こそが最強の思考アルゴリズム

「ラッキー」とは少しスピリチュアルな響きですが、感情にアプローチすることで発想逆転(リフレーミング)ができます。

例えばもし、あなたが信頼していた友人に貸したお金が返済不能になったらどう考えるでしょうか。
その友人と音信不通になって騙し取られたと分かったら…

  • 自分自身の甘さ。
  • 断れない性格。
  • 信じていた友人の裏切り。

色々な負の感情によって、自己嫌悪に陥り、その後の人間関係で悩むかもしれません。

このような事態が発生したら、まず感情は切り離し、真っ先に「ラッキー!」と言ってしまうことです。
そして「なぜラッキーなのか?」を思考ゲームとして考えてみましょう。

  • 自分には人に貸せるだけのお金がある。
  • 人からお金を頭を下げて貸してもらうような側の人間ではない。
  • 人生の授業料として、この程度の額で済んだのだからラッキーだ。

腹立たしいこと、悲しいこと、辛いことなど予想外のことが起きたら、とりあえず先に「ラッキー!」と言ってしまい、その後に「何がラッキーなのか?」を考える思考ゲームをやってみることで、トラブル、ピンチ、逆境に立たされた時でも、それは「新たな乗り越える壁が前に現れたチャンス」として捉えることができます。
そして、その壁を乗り超えることで成長へとつながります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

個人的に最後に紹介した、何か自分にとって良くないことが起きても「ラッキー」とまず言ってしまう思考アルゴリズムが最強だと感じます。

これまで通り、悩みとは感情そのものです。
そして解釈次第で感情はコントロール可能です。

会社から降格、異動、減給、賞与カット、解雇されたとしても、「ラッキー!独立への後押しをしてくれた」など解釈次第でなんとでも前向きに考えられます。

また、成功者に共通しているのが「たまたま運が良かっただけですよ」と自身の運の良さを意識している人が多い点です。

逆に「自分は運が悪い、ついていない」と言っている成功者を聞いたことがありません。

運には不運と幸運の2つがありますが、同じ運であるに違いはありません。
起こった運をどう捉えるか?
あなたの解釈次第で良くも悪くも状況をコントロールすることは可能です。

続きは本編の書籍でどうぞ!


「悩まない人」の考え方 ── 1日1つインストールする一生悩まない最強スキル30

悩まない人の考え方のシリーズ

【本要約】悩まない人の考え方 1回目〜問題を問題でなくす思考アルゴリズム

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