【プレサイドFIRE】ダナン&ホイアン海外ノマドワーク〜9のリアル

2025年6月に1ヶ月ほど、ベトナムのダナン&ホイアンで会社から許可をえて海外ワーケーション(リモートワーク)をやってきました。
海外で働きながら旅をして、暮らすというデジタルノマド的なことは5〜6年ぶりです。
仕事のために生きるのではなく、自分の好きなことを中心に置いたライフスタイルは誰でもやってみたいと思います。
僕はFIREより、サイドFIRE(ミニマムライフコストを資産運用で補いつつ、デジタルノマドやモバイルボヘミアン的な生き方として人や社会ともつながる)に魅力を感じます。
サイドFIRE後に東南アジアを含む物価が安くて温暖な国で、のんびりと好きなときに、ちょっとだけ働きながら海外でゆるく生きるって実際やるとどうなんだろう?という興味はあったので、実際にプレサイドFIREとしてリアルに感じたものをお伝えします。
短期的でもベトナムなど東南アジアに海外移住をしたい人、海外ワーケーションをやってみようと思う方は、ぜひ参考にしていただけたら嬉しいです。
この記事の目次
1. 会社員でどうやって1ヶ月間も海外ワーケーションできたのか?

僕は東京のITベンチャーに勤務する会社員ですが、代表に直接交渉して許可をもらいました。
動機としては「環境を変えて新しい刺激やアイデアを得て、生産性を上げたい」というものです。
勤務先の会社はコロナ禍以降にフルリモート体制を導入し、現在でもハイブリッドワークです。
海外ワーケーションは、基本的に出社して会議に顔を出していれば“仕事をしている風”にはならないため、むしろアウトプットやオンラインコミュニケーションなど、日本にいるとき以上に周囲から見られている意識が高まりました。
結果として生産性は非常に高まり、自分自身も期待以上の成果が出せました。
2. 実際、現地の物価ってどれくらい?1ヶ月の生活費は?

4週間でかかった合計費用はちょうど20万円でした。
- 宿泊:ビーチ沿いのリゾートホテルで1泊3,000〜5,000円未満(1週間ごとに滞在ホテルを変更)
- 食費:朝食はホテルビュッフェ、夜は外食
- ベトナム料理(フォー・バインミー):200〜300円
- 観光客向けレストラン(アメリカン・韓国料理など):1,000円程度
- カフェ:コーヒーは100〜300円、スペシャリティコーヒーは1,000円前後
- 通信費:SIMカード(1日5GB/1ヶ月プラン)で約2,000円
- 娯楽費:ほぼゼロ(ビーチランニングや海水浴中心)
3. ネット環境やWi-Fi事情は?セキュリティ面は?

ネット環境は世界中のノマドワーカーが集まるようなカフェ、ホテル、コワーキングスペースはどこも通信安定性や速度は日本と遜色ありません。
オンライン会議も含めてとても快適でした。
平均すると50Mbps前後は出ていました。
セキュリティ対策としてVPN接続をして通信暗号化、さらに顧客情報を扱うような業務は海外でやらないように日本にいたときにすべてアウトソーシング先に依頼しました。
4. 治安はどう?夜の外出や荷物管理は?

ベトナムの治安状況は、世界的に見ても比較的安定していると評価されています。
経済平和研究所の2024年の世界平和指数ランキングでは、ベトナムは41位にランクインしており、これは韓国やタイよりも高い順位です。
実際に夜を含めて街を歩いていても、危険を感じたことは一回もありませんでした。
特に早朝のビーチ沿いは日の出(朝5時頃)から大勢の人が海水浴や音楽に合わせてダンスや体操をしていて、平和そのものです。

僕も毎朝、海水浴をするときはビーチにスマホなどを置いて海に入ってましたが、盗まれることもなかったです。
カフェでもPCを放置して席を離れる人も多く、ローカルレストランのテーブルにもスマホがずっと放置されていても誰も気にせず盗むような人もいなそうでした。

5. 英語はどの程度通じる?現地語は必要?

観光客が行くような場所なら全く問題なしです。
移動はタクシー(Grabアプリ)でオンライン完結できます。
ベトナムで2回、ラグジュアリーマンという美容室でヘアカットをしたときだけ、伝え方を間違えないよう、美容師さんにGoogle翻訳を通じてベトナム語でやりとりしました。
翻訳アプリを使えばもう、世界中どこでも言語の壁で困ることはないと思います。
あと余談ですが今回はChat GPTもかなり役立ちました。
ニッチなちょっとした調べ物なんかは、Google検索→ヒットした対象ページから調べる必要がなく、すぐに解決するので早いです。
例えば「ダナンでリモートワークできそうなオシャレなカフェを教えて」みたな
6. ワーケーション中の1日のスケジュール

ベトナムと日本の時差は2時間で、日本が朝9時だとすると、ベトナムは朝7時になります。
基本的に日本の時差を考慮して現地の時刻ではなく、日本の時刻で生活をしていました。
だいたいのスケジュールはこんな感じでした。
現地時刻ベースでの一日のスケジュール
05:00:ホテル前のビーチをランニング→海水浴orホテルのジムやプールでスイム&ストレッチ
06:30:ホテルで朝食ビュッフェ
07:30:コワーキングスペースへ移動&仕事開始
17:00:仕事終了(日によって時間は前後)
17:30:毎日違うレストラン等で夕食
18:30:街中やビーチ沿いを散歩(サンセット)
19:00:ホテルのルーフトッププールでまったりリラックス〜自由時間
21:30:就寝
一見、早いように見えますが2時間足すと標準的な日本の時間感覚になると思います。
基本的に掃除や食事の準備、片付けなど身の回りのことはすべてホテルがサービスとしてやってくれるので、その分の可処分時間が増えて、生活にゆとりが生まれました。

7. 食事は飽きない?自炊できる?体調は?

ベトナム料理は中華料理のような脂っこい料理が少なく、フォーなども味付けもシンプルで野菜や肉、米などバランスがいいので、毎日食べても飽きにくいです。
ただし、毎日フォーやバインミーばかりでは味気ないので、たまにはアメリカンレストランでハンバーガーなどジャンキーなものを食べたり、日本食が恋しくなったときは、ハワイアンカフェでポキ丼(サーモンなど海鮮丼で醤油、味噌汁などもセット)を食べたり、あとはダナンやホイアンは韓国系レストランが充実しているので、冷麺や韓国焼き肉などもリーズナブルに食べられます。
あとインディアンレストランも多く、本格的なインドカレーも堪能できました。
結論として毎日外食でも食べ飽きることはありません。
ただ、日本ではほぼ毎日自炊していて、料理自体がクリエイティブな活動として捉えていたので、共用キッチン併設のヴィラに宿泊したときは現地のスーパーで食材を調達して、スパイスカレーとかを作って食べてました。
マンゴーやドラゴンフルーツも日本と比較すると1/3前後くらいの値段で手に入るので、そういうものを市場やスーパーで物色して適当にカットして食べるだけでも楽しいです。

8. 宿泊はホテル?Airbnb?

今回、1週間単位でホテルを変更しました。
というのもダナンの土地勘がなく、どのエリアがいいか分からないので、日本では最初の1週間分だけ予約して、その後は現地を歩いてから決めようと思っていたからです。
あとは、色々なエリアに滞在して新鮮な気持ちを維持したいというのもありました。
ダナンで宿泊するなら間違いなく「ミーケー・ビーチ」エリアがおすすめです。
やはり海に歩いてすぐ行けるというのが、ダナンに滞在する最大の魅力になります。
またミーケビーチ近辺には多くのレストランやカフェが点在しており、コワーキングスペースもあります。
ミーケビーチを中心として、その北側と南側で少し雰囲気が違います。
北側(ソンチャビーチ方面)はローカル感のあるレストランが多めで、南側(マイキービーチ方面)は欧米観光人向けのレストランが多い印象です。
どちらもそれぞれの魅力があるので、余裕があれば両エリアに滞在してみると良いと思います。
ダナンのおすすめビーチホテルはParis Deli Danang Beach Hotelです。
ルーフトッププールは水質もきれいで、展望も抜群です。
朝食ビュッフェも種類も質も高かったです。
お部屋も広々として快適でした。
もし静かに自分の部屋のように過ごしたい場合、「Shelter Stay」がおすすめです。
館内はとても静かで、広々とした部屋には大きなテレビとソファで初日から自分の部屋のような落ち着いた生活環境が手に入ります。
コンクリート構造なので、隣の部屋の音漏れなど一切ありません。
安眠できます。しかも1泊3000円程度と安い!
シャワーやトイレもきれいで水圧も十分です。
逆にマイキービーチにある「Palazzo Boutique Hotel」は周囲の騒音がすごく、部屋の防音面、匂いなど正直イマイチでした。
おすすめホテルまとめ
- Paris Deli Danang Beach Hotel:ルーフトッププール、朝食ビュッフェ、部屋の快適さ◎
- Shelter Stay:静かで広い部屋、大型テレビとソファ、防音良好、1泊3,000円程度
- Palazzo Boutique Hotel(マイキービーチ):騒音・防音・匂いの面で不満あり

9. “FIRE後にダナンに住むのはアリ?”と思えた?正直な感想は?

早朝のダナンはとても眩しいです。
太陽の光が海面に反射してキラキラして、人々も朝から元気に運動しています。
本当にローカルの人たちは朝からエネルギッシュで笑顔も多く、お店に行ってもある意味では日本以上の心からのおもてなしをしてくれているように感じるシーンも多かったです。
こんな所に住むのも良いなーと感じました。
よく海外に行くと、ここには絶対住めないと思う所の方が圧倒的に多いので、ダナンであれば短期間であれば良いなぁとも思いました。
ただ、僕は住むなら海外より日本が良い派です。
旅行でたまに刺激を受けにいくなら良いのですが、どれだけ環境がよくても海外にずっと住むのは難しいです。
なぜ海外にずっと住めないのか?

色々と現地でノートを広げて思考を整理した結果、僕は「健康的に過ごせる場所」を最重要視しています。
日頃から健康には人一倍気を使っているので、あらゆる判断指標に健康的かどうかが無意識に働いています。
空気、水、食べ物、音、匂い、治安、自然、街、人など五感を通じて、ここは自分にとって「健康的に過ごせる心地よい場所か?」を常に旅先で感じ取っています。
特に旅行先で訪問するような便利な都市部は騒音や空気、水などに不安を感じます。
キレイな水道水がそのまま飲めるという国は世界でも数えるほどしかなく、この時点で自分の中では慣れ親しんだ日本が”住むなら最高”となるのは仕方ありません。
マレーシアの高層コンドミニアムを借りて短期滞在した時も、YouTubeなどで綺羅びやかなタワマン生活に憧れを感じていましたが、実際に滞在して感じたのは、閉塞感でした。
大きなプールにサウナ、ルーフトップジムなど豪華設備はありますが、周囲は同様の高層コンドミニアムに囲まれて、屋外のプールから空が見えるのは、僅かなビルの隙間からだけという感じで、すごく窮屈に感じました。
本来、このような過密都市に閉じ込められて暮らすのは人類の長い歴史においてなかったことなので、そこになんとなくの拒否反応を示すのは当然のことかもしれません。
まとめ

実際、海外で若くしてFIREして”のんびり暮らす”って自分がせっかくこれまで鍛え上げた能力を発揮せず、労働資本を無駄にして、暇を持て余して退屈なだけです。
今回、ベトナムでのリモートワークをして日本にいようが海外にいようが、何かしら、個人でもチームでもプロジェクトをもち、他人と接点がある状態を維持するのが健全だと感じました。
一方で、日本でずっと同じ場所に住んで、同じ会社に出社してというルーティンも刺激がなく退屈です。
そういう意味でも「旅するように暮らす」というこの年1回、1ヶ月間だけ海外ワーケーションは最高です。
海外の滞在先は自分のライフスタイルを最大限叶えてくれる場所が良いと思います。
僕はランニングや海水浴が大好きでサーフィンも嗜むので、ダナンを選びました。
ライフスタイルごとのおすすめの国・都市
1. 自然&アウトドア重視ライフスタイル
特徴:都会の喧騒より自然との調和を大切に。
ランニング・ハイキング・サーフィンなどアクティブに過ごしたい人向け。
- カナダ・バンクーバー:山と海が近く、都市と自然のバランスが抜群。
- ニュージーランド・クイーンズタウン:世界有数のアウトドア天国。スキー、トレッキング、アドベンチャースポーツが充実。
2. 文化・芸術重視ライフスタイル
特徴:美術館、音楽、カフェ、歴史ある街並みを楽しむ暮らし。インスピレーションや学びを大切にしたい人向け。
- フランス・パリ:アート、ファッション、カフェ文化の中心。
- オーストリア・ウィーン:音楽と芸術の都。クラシックから現代アートまで幅広く楽しめる。
3. デジタルノマド/自由な働き方ライフスタイル
特徴:リモートワークをしながら各地を転々とする。生活コスト、ネット環境、コミュニティが重要。
- ポルトガル・リスボン:物価が欧州にしては比較的安く、気候も良い。ノマドの拠点として人気。
- タイ・チェンマイ:生活コストが低く、ノマドコミュニティも大きい。自然も近い。
4. 健康・ウェルネス重視ライフスタイル
特徴:ヨガ、瞑想、オーガニック食事、海辺でのリラックスなど「心身の健康」を中心にした暮らし。
- インドネシア・バリ(ウブド):ヨガリトリートやヘルシーカフェが集まるウェルネスの聖地。
- コスタリカ・ノサラ:世界有数のブルーゾーン(長寿地域)で、自然食・サーフィン・スローライフが融合。
5. 都会的・キャリア重視ライフスタイル
特徴:最新のテクノロジー、国際ビジネス、スピード感ある刺激を重視。キャリアアップ・ネットワーキングを求める人向け。
- アメリカ・ニューヨーク:ビジネス、ファッション、メディアの中心地。
- シンガポール:アジアの金融・IT拠点。安全で清潔、多国籍な環境。
結論として海外ノマドワークを通じて仕事もプライベートも充実感のある時間が過ごせて、日本での生活のありがたさも、あらためて気付かせてくれる体験となりました。

