イタリア観光は何泊必要?ローマとフィレンツェとベネチアの配分

夕日に染まるフィレンツェ

北イタリアを鉄道で巡る観光コース

2016年5月に10日間ほど北イタリアを鉄道で巡る一人旅をしてきました。
イタリアは世界的な観光立国であり、魅力的な都市が点在しています。


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北イタリアの人気の観光都市

  • ローマ
  • フィレンツェ
  • ピサ
  • ベネチア
  • ミラノ

しかし、行きたい都市と旅行日数を考えると、どの都市に何泊するか?
個人手配で旅行する場合、自由度がある分、非常に悩みますよね。
僕も渡航前に色々調べました。
とりあえず無計画に行って、気に入った都市があれば長居して、ピンとこなければ早々に次の都市に行くスタイルも良いですよね。
しかし、日数が限られている旅行の場合は計画を立てておかないとダラダラになり、行きたい所を全て周ることはできません。

北イタリアを鉄道で巡る各都市の滞在日数の配分

ズバリ、結論から申し上げると、イタリアを周遊観光する場合、最低でも7〜10日間ほど欲しいところです。
北イタリアだけでも絶対に立ち寄りたい魅力的な都市が3〜4つありますので、1都市2泊しても全部回りきれない可能性があります。

ちなみに現地で使える宿泊数が10日間あれば、僕ならこのように配分します。

  • ローマ:3泊4日
  • フィレンツェ:3泊4日(ピサ:半日)
  • ベネチア:1泊2日
  • ミラノ:2泊3日

都会が苦手で、のんびりした雰囲気を味わいたいならローマよりもフィレンツェに宿泊数を多めにした方が良いかもしれません。

どの都市を訪問するか?迷った時に決める方法

もしどうしても行きたい都市や宿泊数を迷って決められなければ、シンプルな方法があります。
”思い入れの強さ”で決めてみてはいかがでしょうか?
きっとイタリア旅行を検討しているということは、何かイタリアに”思い入れ”があるはずです。

  • イタリア料理が大好きだから、本場のボローニャで食べ歩きたい。
  • 東京ディズニーシーの雰囲気が大好きだから、そのモデルになったベネチアを見てみたい。
  • 実家がカトリック教徒なのでその総本山であるバチカン(ローマ)を巡りたい。
  • レオナルド・ダ・ビンチやミケランジェロの作品が好きなのでフィレンツェで芸術鑑賞したい。
  • ヨーロッパの古い街並みに興味があるからフィレンツェで住むように旅したい。
  • スリルを味わうのが好きだかから、世界で最も危険な建設物であるピサの斜塔に登りたい。
  • 好きな映画・アニメ・漫画(※)の舞台になった場所だから行ってみたい(聖地巡礼)。
  • 好きな自転車メーカー(ビアンキ)の本拠地のあるミラノでショップ巡りをしたい。
  • ACミランなど、本場のサッカー観戦がしたい。

※漫画「ワンピース」の架空都市ウォーターセブンのモデルになったのはベネチア。
その他、ルパンや紅の豚などイタリアが舞台になったアニメ作品も多いので興味があれば調べて見て下さい。

旅先への”思い入れの強さ”は旅の印象、感動、満足度を何倍にもしてくれます。
夢にまでみた景色を目の前にした感動は言葉にできません。
しかし、どんな景色も名画も、思い入れがないと「こんなものか」という程度で終わります。
いわゆるがっかり観光名所です。

イタリアの有名ながっかり観光名所

ピサの斜塔

  • ピサの斜塔(米大手旅行サイトsmartertravel.com「世界のがっかり観光スポットトップ10」より)
  • ローマの真実の口(世界三大がっかり名所)

何千キロも旅をしてきて、このような感想を持ってしまうのはとても残念です。

余談ですが、僕もイタリアでこのような感情を抱いてしまったことがあります。
ミケランジェロの「ダビデ像」を見た時、心から湧き上がるような感動を持つことができませんでした。
それは僕自身が強い思い入れが、この像になかったからです。

”なんとなく美術の教科書で見たやつ”程度の認識です。
イタリアで美術館巡りをすると、この”なんとなく美術の教科書で見たやつ”が非常に多いです。
思い入れがなければ、美術鑑賞を削って他に時間を当てた方が良いかもしれません。
有名だから見ておこうでは、”がっかり観光”になる可能性があります。

僕は山や雄大な自然を見るのが大好きなので、絵画ではなく自然を巡る旅にすべきだったとイタリアで気付きました。

北イタリアで、もっと長く宿泊すれば良かった都市ランキング

どの都市が良いかはその人のバックにあるもので決まります。
旅行プランを考える時は、その都市の特徴を理解するのが一番です。
ここでは時間のない人のために僕が北イタリアを周ってもっと長く宿泊すれば良かった都市のランキングをご紹介します。
日数配分の参考になれば幸いです。

1位フィレンツェ

フィレンツェの夜景

良い点

  • ローマと比較して古い街並みが整然と残ってる所が素晴らしい。
  • 中心部はとても賑やかだが、ローマやミラノとは違い大都会ではないので、少し離れると適度な田舎な雰囲気で居心地が良い。
  • 物価も観光地から外れた場所ならローマより安い。
  • ウッフィッツィ美術館など多くの文化施設が点在しており、天気が悪い日でも観光しやすい。
  • ミケランジェロ広場から見る夕暮れのフィレンツェ市街の景色は一生に一度は見ておきたいほど素晴らしい。
  • 市内中心部を流れるアルノ川とフィレンツェの街並みを眺めながら散歩やランニングは気持ちが良い。
  • ミラノがファッション・経済の街、ローマが歴史・遺跡の街ならフィレンツェは文化の街というイメージ。

悪い点

  • 世界的な観光地なだけに、市内中心部は東京にも負けない程の人混み。
  • レンタル自転車があれば、主な観光地にはどこにでも行けるが、石畳なので走りにくい。

感想

とても居心地の良い、歴史と文化を感じられる都市でした。
短期観光する街というよりは、暮らすように旅したい街です。
リーズナブルなローカル感溢れるお店も裏通りに多くて、お気に入りのお店を発見する楽しさもあります。
自然豊かでローマなど都会疲れをしてから訪れると適度なゆったり感に癒やされます。

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2位ローマ

サン・ピエトロ広場

良い点

  • トレビの泉やパルテオンなど観光スポットが市内中心部に密集しているので徒歩でも回れる。
  • 地下鉄が3路線、市内中心部はバスが発達しており、覚えてしまえば市内のどこにでも行ける。
  • ローマパスを購入すると市内のバスと地下鉄が乗り放題。
  • パスタなどイタリア料理が全体的に一番美味しく感じられた街。
  • 街中遺跡だらけで、遺跡好きにはたまらない。

悪い点

  • フィレンツェやベネチアと比較すると特にテルミニ駅周辺の治安は悪い。
  • ヨーロッパ中から観光客が押し寄せていると思えるほど人が異常に多い。
  • ハイシーズンに行くと観光どころではない可能性もある。
  • 遺跡巡りやバチカン市国内を見て回る場合、歩きっぱなしの観光になる。1日20km以上は歩く事を覚悟。
  • バチカン市国内に入る時、屋外でのセキュリティチェックに1時間以上かかった。熱中症対策が必要。
  • 観光スポットが多いため、短期間の観光では”見て回るだけの旅”になる可能性がある(絞った方が良い)

感想

コロッセオより、その近くにあったフォロ・ロマーノの方が良かったです。
フォロ・ロマーノの全景を見渡せるようにパラティーノの丘まで行くと、そこには気持ちの良い風が吹いていました。
古代ローマ帝国の中心地にある遺跡を見ていると、当時にタイムスリップしたかのような感覚になります。
素晴らしい体験でした。

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3位ミラノ

ミラノのドゥオーモ

良い点

  • ミラノの最大の魅力はドゥオーモの壮大な美しさに尽きる。
  • イタリアの他の観光都市にはないリアルな街の雰囲気が良い。

悪い点

  • 観光名所という点ではローマやフィレンツェに比べると見どころは少ない。(しかし現地のお店などはとても充実している)
  • スリ、ひったくりが多く、治安が悪い。
  • 失業率が高いため、地下鉄に乗っていると若いホームレスが積極的に金をくれと周ってくる。
  • とにかく公衆トイレがない。駅にすらトイレがない。

感想

イタリアも地域によって特色が異なります。
ミラノはどちらかと言うと観光都市というよりは経済都市なので、治安もフィレンツェなどと比べると悪いです。
ローマ同様にテロ警戒で駅には自動小銃を持った軍人がいます。
しかし、明らかにミラノのホームレスは積極的にアプローチしてきます。
地下鉄の車内で帽子を片手にもち、乗客一人一人に集金している姿が衝撃的でした。
それでもミラノが素敵なのは澄んだ青空とセンスの良い街の雰囲気でしょうか。

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4位ベネチア

ベネチアの運河

良い点

  • 駅に降り立った瞬間に広がるリアルディズニーシーとも言える街並み。(ローマやフィレンツェにはない雰囲気)
  • 移動手段は徒歩か水上バスで、水上バスに乗ること自体が体験の一つ。
  • ナポレオンが「世界一美しい広場」と称賛したサンマルコ広場。
  • ミラノ、フィレンツェどちらからでも高速鉄道で2〜3時間とアクセスが容易。

悪い点

  • 複雑に入り組んだ迷路のような路地。
  • 宿泊費や物価が高い。
  • ベネチアは土地が狭いので、他都市と比較して同じクラスのホテルでも室内が狭い。

感想

物価が高かったのと、ただ街の雰囲気を見てみたかったので1泊2日という短期滞在でした。
しかしベネチアは本当に狭いので1泊2日でも見て回るだけなら十分です。
長期滞在するような街ではないというのが印象です。

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北イタリアを巡る効率的な観光コース

ローマがスタート地点の場合
ローマ→フィレンツェ(ピサ)→ベネチア→ミラノ
ミラノがスタート地点の場合
ミラノ→ベネチア→フィレンツェ(ピサ)→ローマ

もしこれから観光コースを検討されるなら、ミラノをスタートしてローマをゴール地点にするのがおすすめです。
「全ての道はローマに通ず」という言葉がある通り、首都ローマとミラノでは、見るべきものの量が違います。

オイシイものは最後にとっておくという意味でも旅のラストはローマが良いです。
旅の前半はペースよく、終盤はゆったり周る観光プランなら気持ちも楽です。
ミラノ、ローマは共に国際空港があるので往路/復路共に日本からアクセス可能です。
それでは良い旅を!


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