FIREを目指す人必見!老後の住まいで失敗しない人生戦略術〜地方移住VS都心マンション
この記事の目次
FIRE後に訪れる老後の住まいは地方移住か?都心マンションか?
FIRE(Financial Independence, Retire Early)を達成し、自由な生活を手に入れたとします。
その後に訪れる老後(60〜65歳以降)の住まいをどこに構えるべきかは誰しも悩みどころだと思います。
この選択肢は、長い老後生活(20〜40年間)の快適さと心の豊かさに大きな影響を与えます。
僕も都会の利便性を取るべきか、それとも地方のゆったりとした生活を選ぶべきかを考え、人生の先輩などにも相談しつつ自分なりの答えを出しました。
人生を2つの大きなステージで考える
まず結論からお伝えすると、人生を活動期と老齢期(老後)の2つの大きなステージで考えて住まいを選択します。
活動期にあたる若いうち(60歳前後)は仕事やライフスタイルに応じて自由に移動できる賃貸物件を選ぶのが賢い選択だと思います。
そしてFIREできるほどの資産を作ったら、健康と若さを活かして海外への長期旅行や心から取り組みたいプロジェクトなどに時間を費やすことで人生の後悔は最小限化できます。
もちろん仕事が生きがいであれば、継続してもいいと思います。
ただ同じ会社や環境で同じ仕事をする必要はありません。
お金ではなく、やりがいのある仕事や興味がある仕事に就いた方が人生の充実度は高まります。
もちろん、海外移住や地方移住を経験するのもありでしょう。
そのために足かせとなるような住宅を購入し、ローンで自由な行動力に制約がかかるのは得策ではありません。
そして、やりたいことをすべてやり尽くした後、老齢期手前で利便性の高い大都市圏(東京、大阪、名古屋近郊)の駅近マンションを購入するのがベストだと思います。
老後も含め一生賃貸暮らしという選択肢もなくはないですが、その時に都心の便利な駅近マンションを年金生活者に貸してくれる保証はないので、一括購入を前提に人生戦略を計画しておきます。
購入する駅近マンションは多少狭くても、都市の便利なインフラ(交通、医療、買い物、美術館、図書館、体育館などの公共施設)を重視することで、豊かに暮らすことができます。
なぜ老後は田舎暮らしではなく、都心の駅近マンションなのか?
活動期と老後では、ライフスタイルが大きく異なります。
まず家族構成が異なります。
働き盛りの活動期は子どもを含めて4人など大勢で一つの住居に住むこととなり、大きなスペースが必要になります。
ただ、子どもが独立した後、一軒家の2階(子ども部屋など)はほぼ使われずに放置されます。
僕の実家もそうですが2階はもとより、1階ですら使っている部屋はキッチンとリビングだけで、今では母親はリビングにベッドを置いて、そこを寝室として利用しています。
完全にライフスタイルと住宅のサイズがマッチしていません。
老後の一人暮らしであれば、むしろ小さな家(居住スペース)のほうが掃除の手間や移動動線など効率が良いのです。
特に階段は上り下りが困難なため、エレベーターやバリアフリーに対応した駅近のコンパクトなマンションは老後の人にとって暮らしやすい条件が揃っています。
また田舎暮らしと都会での生活を少し整理すると───
1. 田舎暮らしのメリット&デメリット
年齢を重ねるにつれ、田舎暮らしは魅力的でありながらも、実際の生活には多くのハードルがあります。
地域コミュニティに溶け込む難しさや、都会での生活とのギャップが、年を取るほどに大きな負担となることがあります。
メリット
- 自然豊かな環境でのんびりとした生活が楽しめる。
- 家庭菜園など都心ではできない体験も可能。
- 住宅や家賃が安い(反面、車の所有コストがかかる)
デメリット
- 日常の買い物や医療施設や公共交通機関へのアクセスが不便。
- 地域コミュニティへの適応が難しいことがある。
2. 都心の駅近マンションのメリット&デメリット
多くの高齢者が老後に持ち家から駅近マンションに引っ越す傾向があります。
これは、医療施設へのアクセスや買い物の便利さが重要視されるからです。
実際、老後に都市部への引っ越しを選ぶ理由を裏付けるデータや事例も増えています。
内閣府経済社会総合研究所の報告によると、後期高齢者(75歳以上)は地方から都市部への移住が増加しており、不動産流通経営協会の調査でも、シニア層が利便性を重視して都市部への住み替えを検討していることが明らかになっています。
(詳細は内閣府の報告書および不動産流通経営協会の調査を参照)
メリット
- 徒歩圏内の医療施設や公共交通機関、商業施設があり、生活の利便性が高い。(車でなく歩くことは体にも良い)
- イベントも多数開催され、外出することで新たな刺激を得て、体や脳にもプラス。
- 不動産価値の維持(資産としての安定性)→介護が必要になった場合、売却しやすいので介護サービス付き施設への入居資金として活用できる。
デメリット
- 生活費が高くなる可能性がある。
- 騒音や人混みなどの都会特有のストレスがある。
FIREを目指す人へ〜自由と老後の安心を手に入れるための人生戦略
活動期は身軽さや自由なライフスタイルを選びます。
その上で資産運用に回す資金を捻出するために、手頃な家賃の物件を探して思い切って引っ越しましょう。
仮に家賃を毎月3万円カットできた場合、それをそのまま投資に回すことで将来得られるリターンはいくらか計算すれば、合理体な判断ができます。
家賃は手取りの1/3などという固定概念に囚われず、一人暮らしであれば、シェアハウス、ミニマリスト向けの狭小物件、立地の良い風呂なし家賃3万円のアパート(自分なりに快適な居住空間にデザインしてみる)なども視野にいれると良いと思います。
本来の家賃や住宅ローンに使うはずだったお金を株式やETFに投資して資産を増やす方が賢明です。
僕の場合は東京都内の家賃3.6万円の風呂なしトイレ共同住宅に住んでいますが駅や職場にも近くて非常に住心地がいいです。
家賃を抑えた分は、国内外への旅行(体験や思い出づくり)や新NISAへの投資にお金を回しています。
投資は出口戦略もセットで考える必要がありますので、老後の都心駅近マンションを購入するときにどれくらいの予算が必要か?事前に想定した上で、逆算して資産ポートフォリオを準備します。
物価上昇、為替変動、株価下落リスクなどを考慮し、予算は少し多めに見積もると良いと思います。
例えば60歳のタイミングで都心のコンパクトな中古駅近マンションを購入する時、仮に住宅購入資金として8,000万〜1億円くらいは必要だとイメージしておけば、生活資金とは別にその資金を今から資産運用で準備する必要があります。
ただこの8,000万〜1億円はあくまも目安であり、仮に老後に住宅資金として8,000万〜1億円が用意できなくても、「老後に住宅を購入する」ということを活動期に想定して資産運用しておけば、その時の資産規模に応じた適正物件が選定できます。
とにかく活動期はさまざまな場所での暮らしを経験し、理想のエリアやライフスタイルを見つけるために時間をかけましょう。
老後の最適なタイミングで終の住まいを持つことで、自由と安心した生活を手に入れることができます。
各年齢での具体的なアプローチ
1.資産形成期(20代〜)
- 立地重視の安い賃貸住宅に住みつつ、仕事や副業などで入金力アップに全力投球。
- 新NISAやiDeCoなど長期(20〜30年以上)での資産運用。
- 様々な居住地を経験し、理想の住環境やライフスタイルを探求。
2.経験充実期(30代〜60歳前半まで)
- 長期旅行、趣味、仕事や個人プロジェクトへの探求。
- 住みたい地域への短期旅行や週末宿泊などで実地検証。
- 理想の終の住まいのイメージを具体化。
(予算や間取りだけでなく、どういう場所でどういう暮らしを送りたいのかなどのコンセプトを持つ)
3.住まい選択期(55歳後半〜老後前)
- 都心の中古マンション市場リサーチ。
- 資産規模に応じた適正物件の選定。
- 実際に購入検討しているマンションの住民の話など機会があれば聞いてみる。
(大規模物件の場合、インターネット上にも住民同士のコミュニティ掲示板があったりする)
まとめ
FIREを達成した後の老後の住まい選びは、「若いうちは自由を」「老後は利便性の高い都心駅近マンションの確保」が鍵となります。
色々な場所で暮らせる賃貸生活を楽しみつつ資産を築き、老後の最適なタイミングで都市部の利便性が高いマンションを購入する───。
このアプローチが、豊かで安定した老後を過ごすための最善の選択となるでしょう。
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