心は退職済み?「窓際FIRE」より「株式会社ジブンFIRE」を目指すべき理由
FIREができるほどのお金を持っても、多くの人は仕事を辞めることができません。
それは資産がいくら増えても、虎の子のように大切に育ててきた”金のなる木”を自ら切るという行為はなかなかできないからです。
また、組織で働く会社員には個人経営者やフリーランスに比べると多くのメリットがあります。
- 安定収入
- 健康保険、厚生年金など福利厚生
- 社会的信用(賃貸や住宅ローン、クレジットカード審査等)
- 仲間意識、社会的な繋がり
会社員には勤務時間や場所などの自由度、仕事の裁量権など制約もありますが、「安定性」「福利厚生」「社会との繋がり」という大きなメリットがあります。
しかし、40代後半頃になると、徐々に会社での自分のキャリアとしての限界点なども見えてきて、この先、会社に残って働き続けるか、転職するか、起業するかの人生の選択肢が頭をよぎる人も多いと思います。
ただし、転職や起業には大きな決断と変化が伴うため、安定した今の環境を捨ててまで実行するのは難しいです。
そうなると「今の会社で働き続ける」という選択肢が残りますが、これは心の持ちよう(マインドセット)次第で、40代以降の働き方や人生に大きな差が生まれます。
この記事の目次
心は退職済みの「窓際FIRE」とは?
「窓際FIRE」とは、FIREはできるけど、物理的な退職をせず、窓際社員として会社で一定の仕事を淡々とソツなくこなし、あえて平均点がとれる会社員を目指して働き続けるものです。
すでにこの状態の人は社内での出世、評価、承認欲求の全てを捨てているので、心は退職済みです。
例えば会社の目標が達成できなくても、被る物理的な損失は報酬(お金)くらいになりますが、FIRE状態であるので、多少収入が増えても減っても大きな問題ではありません。
もしポジションが降格になるようなことがあれば、それは同時に守備範囲や責任範囲も下がるので、労働時間も減り、ストレスも減ります。
窓際FIRE民としては、それはむしろ歓迎するべきことです。
「身を削って周囲の期待に応えてきたのに、誰からも感謝もされないし、会社からも評価してくれない」などという期待をしないため、こういった類の悩みからは一切解放されます。
起業したつもりで今の会社で働く「株式会社ジブンFIRE」とは?
今の会社で働き続ける上で「窓際FIRE」とは真逆の働き方が「株式会社ジブンFIRE」です。
会社から雇われているというマインドではなく、「株式会社ジブン」として、勤務している会社と対等な取引をしているというマインドをベースに仕事をします。
「自分と会社・組織との関係性」を再構築するイメージです。
株式会社ジブンには別の事業収益として「安定したストック型ビジネス(配当金や資産運用)」があるため、経営状態は盤石です。
そして、あなたは株式会社ジブンの経営者として、勤務している会社やその社員も、「取引先」として見ることができます。
お互い対等な関係で、会社や事業がよくなるよう、遠慮せず活発な意見を交わし、どうしても相容れないのであれば無理に業務提携せず、他社との業務提携(転職)を選択肢として持てばいいのです。
永続的にあなたの経済基盤を会社に依存する必要がないため、周囲からの評価や評判などといったことも気にせず、本当に自分が良いと思う仕事をすることができます。
仕事に関わらず、株式会社ジブンの経営者であるというマインドがあれば、あらゆる選択は経営判断となります。
お金や時間の使い方も、この投資はリターンがどれくらいもたらされるのか?など経営者視点で物事を考える思考アルゴリズムになります。
「窓際FIRE」より「株式会社ジブンFIRE」を目指すべき理由
FIREをして会社を辞めたいと思っているなら、まずは今の会社で株式会社ジブンを仮想した上で、経営者マインドをもって今の仕事をしてみてはいかがでしょうか。
理由は窓際FIREを選んで残りの会社員人生を消化試合のように過ごすこともできるかもしれませんが、安定と平穏無事に生きることが目的になっては、せっかく与えられた1回だけの人生を真に生きているのかどうかわかりません。
株式会社ジブンとして、ミッション・ビジョン・バリューを策定し、「自分自身は人生で何を成し遂げたいのか?」を明確に打ち立てて、その情熱に沿って生きた方が楽しいはずです。
「仕事こそ生きがい」とまでに、時間もエネルギーも全て捧げる必要はないですが、せっかく働くのであれば、ある程度のストイックさも必要です。
そういう意味でも、FI(経済的自立)を達成することで、「本当にやりたい仕事とは何か?」を再度考えることができます。
FIを達成し「株式会社ジブン」として、ライスワークからライフワークに切り替えることが人生を充実するヒントではないでしょうか。