【サブ3.5達成ガイド】フルマラソン前日〜レース中〜翌日の過ごし方
公開日:
2025/04/21 | 更新日:
2025/05/19 |
ランニング
フルマラソンでサブ3.5を達成する───
それはサブ4を達成した多くのランナーにとって大きな目標の一つです。
「サブ3.5」とは、フルマラソン42.195kmを3時間30分未満で走り切ることを指します。
キロ平均にすると約4分58秒/kmのペースを、42.195km維持し続ける必要があります。
決して誰でも簡単に達成できる目標ではありません。
日本のマラソン大会の完走者のうち、サブ3.5を達成できるのは全体の約15〜20%程度と言われています。
しかし、しっかりポイントを抑えれば達成可能な目標です。
この記事では、サブ3.5達成までに私が実践した練習メニュー、レース前からレース後までの過ごし方、そして何より重要な「走るマインド」について、徹底的にお伝えします。
ネットの情報や書籍の知識だけでなく、実際に私が佐倉マラソン2025でサブ3.5を達成した体験をもとに効果を感じた方法のみをまとめています。
この記事があなたのサブ3.5達成の一助になれば幸いです。
それでは、サブ3.5達成への道のりをご紹介していきましょう。
【練習編】本番ペースを余裕を持って走るためのスピード練習
- 月間200km程度は走り込む。
週4日はジョグ、週1日はポイント練習、土曜日は20km程度のLSD。
できればフルマラソンはシーズンに2〜3回走ってフルマラソン自体に慣れておく。 - サブ3.5達成の目標ペース(4:55/km)に対して30~40秒くらい速いペース(目標として4:15/km前後)でインターバルなどスピード練習をして、4:55/kmというペースに対して少し余裕を感じられるくらいにしておく。
具体的にはGarminランニングウォッチのインターバルトレーニング機能を活用。1.5kmを4:15/km前後で走った後に30秒レスト(ジョグ)×3セット。※最初は4:50/kmでもOK。3ヶ月間くらいの練習の中で徐々にペースを4:15/kmくらいまでに上げていく。
【前日編】完全休息とカーボローディング
- マラソン前日は完全休息デー(どうしても走りたければ3km未満だけ軽くジョグ)として、疲れや筋肉痛をとる。
ここまでずっと走ってきた場合は、動かず完全休息した方が足の疲労も抜けて翌日のパフォーマンスはあがる。 - マラソン前日の夕食はホテル近くの「やよい軒」でカーボローディング。やよい御膳+ご飯の無料おかわりがコスパ最高。
- マラソン当日の戦略を練って頭に叩き込む。佐倉マラソンは序盤、中盤、ゴール直前に30m級の登坂があることから、これらの坂をいかに攻略しつつ、平地でしっかり走るかがポイントになる。後半型の走りを戦略の軸にしつつ、10km区切りで目標通過タイムとペースを設定。通過タイムのみ腕に太ペンでメモ。区間ごとの設定ペースは頭に記憶しておく。景色を楽しむためのリラックス走行区間も設定しておき、マラソン自体を楽しむことも忘れない。
- 睡眠時間と質もかなり翌日の走りに影響するので、可能な限り熟睡できる環境でしっかり7〜8時間は寝る。

【当日朝】風呂&サウナで整える!早め行動がカギ
- 朝食はレース3時間前に食べておく。
- マラソン当日の朝風呂&サウナは1回くらいなら問題なし。適度に体の水分が抜けて冬の尿意対策にも◎(朝サウナをすると、フルマラソン完走後もしばらくトイレに行かなくても良いくらい)
- 現地入りは整列スタート時刻に合わせて早めに行動して、なるべくグループの先頭で待機。整列終了時刻ギリギリにトイレに行くとかしない。

【レース序盤】名産の給食以外はスルー。タンタンとリラックスして走る。
- エイド給食は基本的にすべて取らず、現地名産の目玉給食以外はスルー。5秒のロスが天地を分ける。
- 代わりにスポーツ羊羹1本を携帯。甘いものを食べると気分転換になるし、少量でも口に入れると力強く走るパワーが出る。
- 各エイドの水分は必ず毎回補給。(喉が渇く前に飲む)
- 平地区間など”しっかり走るところ”では「ここからは4:40〜4:45のペースでジョグで行こう」とか、「ここからクルージングで走ろう〜♪」とか、自分に言い聞かせるとメンタル的にも走ることの楽しさやリラックス感が全然違う。(実際に4:40はジョグよりも少し早いペースでキツイが、あえてジョグという言葉を使うことで脳がラクだと感じる)
- 気持ち的にも前半は抑えて、後半型の走りを意識する。前半抑えることで後半~終盤に大きく失速せず、パワフルに走れる。30kmくらいまでは余力をしっかり残す。
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【レース終盤】諦めたらそこで試合終了はガチ。
- 30kmまで走ったらギアを1つ上げる。
- 30km以降は「あと10kmを4:50で走ればいいだけだ!あと10kmなら全然走れるだろう!」と自分に言い聞かせる。こう自分に言い聞かせられたのは、インターバルで4:10〜4:20とかで走っていたから、4:50なら10kmくらい頑張れば維持できると強く思える。
- ラスト10kmからは、同じ4:50/kmくらいで走っているサブ3.5を目指しているであろうランナーを見つけて必死に食らいつく。(迷惑にならない距離感で)
- 基本的に自分の固定概念は本番(マラソン)で走りながらアップデートする。自分はこのペースでこれ以上走ったらヤバいとか、そういうのはすべて本番で捨て去らないとレベルは上がらない。
- 最後まで諦めずに常に全力で走り切る。「諦めたらそこで試合終了」はガチ。たとえ40kmの通過タイムがサブ3.5の設定タイムより2〜3分ビハインドしていても、最後の最後まで諦めずに全力で出し切って走る。本当に少しでも自分を甘やかしてペースを落としたらそこで試合終了。限界はさらにその先にあると自分の可能性を信じる。
【レース直後】フィニッシュ後はゆっくり歩き続ける!
- 完走直後は止まって休んだり、地べたに寝っ転がるストレッチなどしたいところだが、突然止まると脚が攣って歩けなくなる。しばらくは止まらず歩いて、立ちながら軽くストレッチして、送迎渋滞に巻き込まれる前に早めに帰路につく。
- 完走後のイベントブースにはマッサージやストレッチのサービスがあっても受けない。レース直後の強い刺激は禁物。
- 完走後はとりあえず糖質補給。(手荷物バッグにパンとか入れておいてもいい)直後に糖質摂取すると、筋肉のエネルギー源である筋グリコーゲンの回復速度が速まる。
【当日夜】お風呂と栄養でリカバリー
- マラソンの帰路にある銭湯などを事前に探しておいて、お風呂に入って疲れを取る。(水風呂にも入ってアイシング)
- 炭水化物やタンパク質メインの夕食を取る。(食欲がなければ消化に良いバナナなど)
【翌日以降】振り返りと再スタートへ
- マラソン後3日間は体幹トレーニング、ストレッチ、ヨガなど軽めの運動だけで、走れそうでも(走りたくても)走らない。
- マラソンの振り返りをメモに残す(良かったこと、気付き、課題、次への改善やアクションなど)
- タンパク質、炭水化物など体が求めている栄養のある食事を食べられるだけ食べる。
- しばらくは寝たいだけ寝る。
- 様子をみながら4日目からジョグを再開。ただ無理をせず、違和感があればすぐに走るのはやめる。
- 問題なければ、1週間程度は軽めのジョグだけで体のコンディションを整えていく。
- 練習のモチベーション維持をするため、フルマラソンでなくても、5kmや10kmレースにエントリーして色々な距離とスピードで”全力で走る経験”を積むことで、フルマラソンへの対応力もあがる。