ミラノ2泊3日の観光モデルコース〜おすすめホテル&厳選9名所
北イタリアを鉄道で周遊する旅において、起点とも終点ともなるのがミラノです。
ミラノにはマルペンサ国際空港があり、成田空港と直行便で結ばれています。
さらに、ミラノ中央駅からはヴェネチアやローマ方面にも高速鉄道でアクセス可能です。
ローマやヴェネチアなどと比べると観光名所が少ないと言われるミラノですが、観光名所めぐりよりも、その国のリアルな生活の一面をみたい人にはとてもおすすめの都市です。
今回は2泊3日という短期滞在でもミラノを満喫できるモデルコースも一緒にご紹介します。
この記事の目次
イタリア最大の経済都市・ミラノってどんな街?
ミラノは人口130万人を有するイタリア第二の都市です。(イタリア最大の都市はローマ)
都市圏人口は526万人でイタリア最大、ヨーロッパでも有数の経済都市でもあります。
ミラノはルネッサンス時代にレオナルド・ダ・ヴィンチが20年以上滞在した街でもあり、市内にある「サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会」には世界遺産にも登録されている「最後の晩餐」が展示されています。
現代のミラノといえば、「ミラノコレクション」に代表されるような”ファッション・デザインの街”、ACミランを有する”サッカーの街”としての印象が強いです。
ローマやフィレンツェと比べると、市内には近代的な高層ビルが林立し、イタリアではあまり見かけない派手な広告看板もあります。
ミラノはイタリア人のリアルな生活が見える面白い街です。
高速鉄道を使えばミラノからヴェネチアに日帰り観光も可能
ミラノ中央駅からヴェネツィア・サンタ・ルチーア駅には1時間間隔で高速鉄道が走っています。
片道で2時間40分ほどです。
その気になればミラノからヴェネチアにも日帰り観光できます。
僕も実際にヴェネチアとミラノを高速鉄道(トレニタリア)で移動しましたが、時間も正確で快適でした。
日本の新幹線に乗っている感覚とあまり変わりませんでした。
ミラノ短期旅行!有名建築&名所を巡る2泊3日観光モデルコース
ミラノ1日目(到着日)
- 17:55 ミラノ中央駅着
- 18:30 Hotel Windsor Milano(ホテル)チェックイン
- 19:30 スカラ座
- 20:00 ガレリア・ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世
- 20:30 ドゥオーモとその周辺でディナー
ミラノ2日目(1日フリー)
- 08:00 ホテル出発
- 08:30 ボスコ・ヴェルティカーレ(「垂直の森」と呼ばれる高層マンション)
- 09:00 サンバビラ教会(市内散策)
- 09:30 ドゥオーモの屋上(カメラ撮影許可に2ユーロ必要)
- 13:00 スフォルツェスコ城
- 16:00 センピオーネ公園
- 17:00 トッレ・ブランカ(鉄塔)に登る
- 18:00 ミラノ墓地
- 19:00 ミラノの裏路地を散策&ディナー
ミラノ3日目(出国日)
- 08:00 起床
- 11:00 ホテルチェックアウト
- 12:30 マルペンサ国際空港着
- 15:25 ミラノ発〜成田行き(AZA786)
アクセス便利!ミラノ中央駅から徒歩で行けるおすすめホテル
ミラノのおすすめホテルをご紹介します。
ミラノに短期滞在するなら、ミラノ中央駅周辺の宿がおすすめです。
ミラノ中央駅はマルペンサ国際空港と鉄道で1時間ほどで結ばれています。
短期滞在する上でとても便利な立地です。
その中でも僕が選んだのは「Hotel Windsor Milano(ホテル ウィンザー ミラノ)」です。
1泊10,456円(エクスペディアの航空券+ホテル&割引セール価格)ほどでした。
個人的に満足度の高い良いホテルを選ぶ基準は…
- ホテル周辺エリアの利便性(夜やってるレストランやコンビニ・スーパーがあるか)
- 立地(交通の便の良さ)
- ホテル周辺エリアの治安
- 価格・コスパ(1泊13,000円以下で探す)
- ホテル設備と客室の清潔さ、建物自体が古すぎないこと
- 朝食付き
- ユーザーレビュー
この条件にマッチしたのが今回ご紹介する「Hotel Windsor Milano」でした。
部屋も狭すぎず短期滞在者に丁度いいサイズ感です。
ベッドは大きくて、作業机も広々しているので仕事なども楽々快適にこなせます。
都会の中でも窓辺からは緑も見えるのが良かったです。
朝食ビュッフェは、僕がイタリア旅行中で宿泊した全てのホテルの中で一番種類が豊富でした。
緑黄色野菜も沢山あり一日に必要な栄養素がしっかり取りそうな内容でした。
また、このホテルの周辺にはミラノでは珍しい24時間営業のスーパーマーケット「Carrefour Market 」があります。
深夜でも飲食物が購入できるので便利です。
ホテルからメトロ・レプッブリカ駅(Repubblica駅)まで徒歩5分で行くことができます。
更に、この地下鉄から人気のドゥオーモがある最寄り駅まで乗車3駅(4分)で到着します。
ドゥオーモ周辺エリアは、ミラノの中心街なので、地下鉄を使えば10分程度で行き来できる便利な立地です。
Hotel Windsor Milano(ホテル ウィンザー ミラノ)公式サイト:
http://www.hotelwindsormilan.com
短期旅行でも行って良かった!ミラノのおすすめ観光名所9選
1.ミラノ中央駅
ミラノに訪れた人が必ず立ち寄る場所です。
国内列車はもちろん、国際列車も発着しています。
スイス(チューリッヒ中央駅)やフランス(パリ・リヨン駅)、ドイツ(ミュンヘン中央駅)などのヨーロッパの主要都市と結ばれています。
1日に30万人以上が利用するイタリア第二の乗降客数を誇る駅です。
多くの人が交差する様子を見ているだけでもワクワクします。
駅舎は1912年に建築家ウリッセ・スタッキーニによって設計されました。
幅200m、天井高72mという威風堂々とした佇まいは圧倒的な迫力です。
2.ドゥオーモ
ミラノ観光のハイライトはまさに「ドゥオーモ」です。
ドゥオーモはイタリア語で「街を代表する教会堂」という意味で、フィレンツェやピサ、ナポリなどイタリア中の都市にドゥオーモがあります。
その中でもミラノのドゥオーモは群を抜いて素晴らしいです。
ミラノのドゥオーモは司教座聖堂としての役割があり、世界最大級のゴシック建築です。
建築にかかった期間は500年で、多くの芸術家が尖塔一本一本に至るまで作り上げました。
実際に近くで見ると、本当に細かく作り込まれています。
当時の芸術家の息吹が今に感じられます。
正面にはドゥオーモ広場があります。
ここには「ガレリア・ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世」と呼ばれるアーケードのあるショッピング施設があり、買い物客や観光客で一日中賑やかな場所です。
ドゥオーモの美しさは時間帯によって変化する!
朝は静靄の中にひっそり佇み、夕方は夕日に輝き、夜は美しくライトアップされてロマンチックな雰囲気となります。
おすすめは日没前後のマジックアワーです。
インスタ映えする写真が撮れます。
本当にずっと見ていられるほど美しいです。
ドゥオーモの内部見学に行ってきました!
ドゥオーモは内部も見学ができます。
バチカンのサン・ピエトロ大聖堂に次いで世界で2番目に広い教会であるドゥオーモは、本当に吸い込まれるような迫力でした。
ただ広いだけではなく、細かく装飾された巨大なステンドグラスもありました。
こういう場所に来ると宗教観というものを考えさせられます。
言葉にはできない力強さを感じました。
ぜひ訪れた際は内部も見学してみてください。
事前予約もできるけど注意が必要!
僕は行列に並んで時間を無駄にしたくなかったので事前にインターネットから入場チケットを予約購入しておきました。
予約番号などをスマホで見せれば問題ないと思っていましたが、予約後にメールで届くバウチャー(チケット)を印刷して渡さないと入場できませんでした。
結局、再度チケットを窓口で購入することになってしまいました。
ここに限らず、基本的にインターネットで予約した場合は、印刷しておいた方が安全です。
ちなみに、朝一に行けば混雑していないので事前予約は必要ないです。
ミラノの青い空が広がるドゥオーモの屋上からの眺め
高さ107mもあるドゥオーモに登ればミラノの街並みが一望できます。
屋上へは階段(5ユーロ)とエレベーター(8ユーロ)どちらかで行くことができます。
また屋上への入り口はドゥオーモ内部にはありません。
正面から見て左側にあります。
最初どこから屋上に行けるか迷ってしまいました…。
氷柱のように見える尖塔は全部で135本あります。
その尖塔の先端には聖人が立ってます。
実際にドゥオーモに登ってみると、間近で見ることができ、その細かさにただただ脱帽です。
上に写っている最も高い尖塔には、金のマリア像が立ってます。
昔は、このマリア像より高い建築物を作っていけないルールがあったようですが、現代では超高層ビルが増えてそのルールは無効となっているようです。
余談ですが、屋上には沢山の観光客がいます。
この時、白人の女性2人から写真を撮影して欲しいと頼まれました。
快く応じたら、その二人がとてもノリが良くて、僕も一緒にセルフィーしてもらいました…笑
一人旅行をしてると、孤独を感じることも多いのですが、こういう人との言語を超えたコミュニケーションはとても嬉しいです。
施設情報
- 営業時間
- 7:00〜19:00
- 定休日
- 1/1・12/25(その他、祭事時)
- 住所
- Piazza del Duomo, 20122 Milano MI, イタリア
- 料金
- 屋上への階段は 5ユーロ(エレベーターは8ユーロ)
- 予約公式サイト
- http://www.duomomilano.it/en/
3.ガレリア・ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世
「ガレリア・ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世」は十字型アーケード式のミラノで最も高級なショッピング施設です。
アーケードは1865年から12年の歳月を費やして作らました。
ガレリアという名称は一般の商業施設などにも普及し、日本にも”ガレリア”という名前のある施設があります。
ここは、ヴィトンやプラダの本店もテナントがあり、高級ブランドのウィンドウショッピングには最適な場所です。
レストランなんかもありますが、夜は比較的早くお店が閉まる印象です。
お店の中に入らず、アーケードだけを見て回るだけなら30分もあれば十分に観光できます。
とにかくアーケードも高くて開放的です。
4.スカラ座
イタリアオペラ界で最も権威のある歌劇場です。
プッチーニ作蝶々夫人やトゥーランドットの初演もこのスカラ座で披露されました。
建物自体は小じんまりとした印象で、気が付かずスルーしてしまいそうになりました。
公演スケジュールはHISトラベルで確認してみてください。
施設情報
- 住所
- Via Filodrammatici, 2, 20121 Milano MI, イタリア
- 予約サイト(HIS)
- http://his-italy.com/home/opera/
5.サンバビラ教会
メトロ・サンバビラ駅(SAN BABILA駅)から徒歩1分のところにある教会です。
時代に取り残されたかのようにひっそり佇むレンガ造りの外観が印象的です。
駅前の繁華街にポツンと建っているギャップが面白いです。
祭壇やクーポラに書かれた壁画もドゥオーモのような豪華なイメージとは違うので、その違いを楽しむのも良いです。
僕はこの時、街歩きをして疲れていたので、少し中で休ませてもらいました。
有名な観光地ではないので人も少なく、落ち着いた雰囲気が良かったです。
この日は教会が閉まる19:00までミサがあり、せっかくなので参加させていただきました。
施設情報
- 営業時間(開門時間)
- 10:30〜14:00
- 15:30〜19:00
- 定休日
- 祭事時
- 住所
- Corso Monforte, 1, 20122 Milano MI, イタリア
- 料金
- 無料
- 予約公式サイト
- http://www.sanbabila.org
6.スフォルツェスコ城
14世紀にミラノを統治していたヴィスコンティ家が建てた古城(城塞)です。
その後、ミラノ公爵フランチェスコ・スフォルツァが改築して、その名前が今に引き継がれています。
現在は美術館・博物館として一般の人も城の中に入ることができます。
ミケランジェロが死の3日前まで製作していたという、未完成品「ロンダニーニのピエタ」も展示されています。
城内はとても広くて、美術品なども多くて見応えがあります。
しかも入場料は、たったの5ユーロ(約650円)です。
どこも施設入場料が高いイタリアですが、ここスフォルツェスコ城はリーズナブルなので、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
お城の中には休憩できる椅子もあり、僕は正面の塔を眺めながら日本から持ってきた本を読んで過ごしました。
海外の絶景や眺めの良いところに腰を下ろして、読書をする時間は最高です。
当時、使われていた防具や武器なんかも展示されています。
ここが城塞だったことが伺えます。
スフォルツェスコ城はドゥオーモから徒歩5分程度のところにあるので、ドゥオーモとセットで行くと効率的に回れます。
施設情報
- 営業時間
- 火〜日の7:00〜17:30(入場は17:00まで)※お城は19:30まで
- 定休日
- 1/1・12/25(その他、祭事時)
- 住所
- Piazza Castello, 20121 Milano MI, イタリア
- 料金
- 5ユーロ(大人)
- 公式サイト
- https://www.milanocastello.it
7.センピオーネ公園&トッレ・ブランカ(タワー)
センピオーネ公園の「平和の門」
スフォルツェスコ城を抜けると45万平方キロメートルもあるミラノ最大の公園「センピオーネ公園」が広がっています。
僕は5月に訪れたのですが、日差しが暑くて長時間歩くのが暑くて大変でした。
ここにはジョギング、日光浴、ピクニックなど地元の人の憩いの場になっています。
公園内には「トッレ・ブランカ」と呼ばれる108mの展望台タワーがあります。
写真の通り、エレベーターはなく階段で頂上まで登る必要があるので、体力のある方限定です。
僕が行ったのが月曜日(定休日)だったので、残念ながら上まで登れませんでした。
展望台からはドゥオーモも見ることができますが、外見は普通の鉄塔なので登らなければわざわざ見に行く必要はありません。
8.ミラノ記念墓地
ミラノ記念墓地はミラノの著名人や富豪のお墓が沢山あります。
「所変われば品変わる」という言葉がある通り、日本の墓地とは全く違います。
ここは墓地というよりは、立派な彫刻像が無数にある屋外美術館のような雰囲気でした。
倫理的にお墓の写真を撮って掲載することはできませんので、ぜひその目でご覧になってください。
本当にお墓自体がどれも個性的で、先立たれた女性への深い悲しみを表したような像もあり、遺族の方々の想いが伝わってきます。
ミラノ記念墓地はメトロ・モヌメンターレ駅(Monumentale駅)から徒歩3分程度のところににあります。
施設情報
- 営業時間
- 8:00~18:00
- 定休日
- 月曜日
- 住所
- Piazzale Cimitero Monumentale, 20154 Milano MI, イタリア
- 料金
- 無料
9.ボスコ・ヴェルティカーレとポルタ・ヌオーヴァ周辺エリア
この高層タワーマンションは2015年に高層ビル・都市居住協議会(CTBUH)が「世界一美しくてイノベーションにあふれる高層ビル」として認定され話題になりました。
名前のボスコ・ヴェルティカーレは「垂直の森」という意味で、その名の通り2つの高層タワーマンション(111mと76m)が緑で深く覆われています。
ミラノはドゥオーモに代表されるような古い建物から、このような近代的な建築物まで様々な一面が見えるのが面白いです。
その他、このマンションのある新興地区「ポルタ・ヌオーヴァ」内には近代的なオフィスビルが林立しています。
ミラノで最も高いビルは上の写真にも写っている尖塔が印象的な「Unicredit Tower」で230mです。
デザイン的にイタリアならでのは洗練された建物です。
このエリアには、オシャレなレストランやカフェもありますし、ヨーロッパの町並みに飽きた人やミラノの最先端を見たい人にもおすすめです。
10.ミラノの裏路地
観光地ではありませんが、裏路地にこそ街の本当の姿が隠されているように感じます。
地元の人の生活を見ることができます。
驚いたのがミラノの裏路地はどこも綺麗でした。
ゴミが散乱している様子もありませんでしたし、夜道を歩いていても身の危険を感じたことはありませんでした。
大きな広場よりも裏路地の方が治安が安定しているように感じました。
最後にご紹介するのが「ビアンキ カフェ&サイクルズ(Bianchi Cafe MILANO)」です。
このお店はイタリアを代表する自転車メーカー「ビアンキ」が運営するカフェ・レストラン&自転車ショップが併設した珍しいお店です。
(東京・自由が丘にも同じお店が出店しています)
店内はビアンキのコーポレートカラーである「チェレステ(イタリア語で青空)」で統一されています。
とにかくオシャレです!
ドゥオーモから徒歩5分圏内にあるので、アクセスもいいです。
注目すべきは地下の ロードバイク売り場です。
ビアンキの現行全モデルが展示されてるそうです。
まさにビアンキファンにはたまらないお店です。
僕が所有するロードバイクのブランドはTREKですが、このお店でビアンキの世界に触れて少し浮気心が芽生えました…笑
余談ですが、TREKもイタリアのコーヒー焙煎メーカー「セガフレード」と共同して、カフェ「セガフレード・ザネッティ・エスプレッソ広尾店」を東京にオープンさせました。
自転車ブランドとカフェのコラボが今、熱い(かも)です!
店舗情報
- 営業時間
- 7:00〜23:30 ※土曜日のみ18:30まで
- 定休日
- 日曜定休
- 住所
- Via Felice Cavallotti, 8, 20122 Milano MI, イタリア
ミラノ観光のまとめ
ミラノはローマやフィレンツェ、ヴェネチアと比べると確かに有名な観光地は少ないかもしれません。
しかし観光地ばかりを巡る旅は平凡になりがちで、つまらないものです。
その都市のディープなエリアや、ふらっと立ち寄った裏路地に新しい発見や面白さが隠れています。
ミラノは言ってみれば大阪のような商業都市です。
短期滞在でもいいので、一度は訪れる価値のある都市だと思いました。
では良い旅を!
※サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会のレオナルド・ダ・ヴィンチ作『最後の晩餐』は予約が取れずに行けなかったので、当ページではご紹介していません。