【本要約】FIREを目指せ 最強の人生向上術/ジオアービトラージがFIRE成功の鍵

【本要約】FIREを目指せ 最強の人生向上術/ジオアービトラージがFIRE成功の鍵

今回ご紹介するのは「FIREを目指せ 最強の人生向上術・経済的自由を達成する方法(Playing with FIRE)」(著者:スコット・リーケンズ/翻訳:富永晶子)です。

本書が伝えたいのは「ジオアービトラージによる大幅な支出カットと幸せなライフスタイルを探求しよう」というメッセージです。

全303ページの中から、僕が特に大切だと感じた部分を要約してみました。

中流階級の普通のアメリカ人がFIREを目指したストーリー

本書はいわゆるFIREのための具体的な投資アドバイスやテクニック本などではありません。

FIREは土台や仕組みを理解し、整えれば、基本的にやることはあまりありません。

下の2つくらいだけです。

  1. 支出を見直してカットする
  2. 米国ETFにドルコスト平均法で投資する

本書は上の2つのうちどちらかというと、「支出を見直してカットする」にフォーカスされています。

  • 固定支出をどう見直すのか?
  • FIREをパートナーに理解してもらためにどうするか?
  • お金と幸せの関係───今のライフスタイルを手放す辛さ
  • 実践していく中で感じるFIRE自体への疑心暗鬼や葛藤
  • FIREを通じて知る自分たちの本当にやりたこと
  • FIREドキュメンタリー映画を通じて広がるコミュニティ

…etc

現在、FIREを目指している人、これから目指す人にとって、著者スコットの歩んできたストーリーはとても興味深いものだと思います。

幾多の困難を乗り越えFIRE達成後に最後に語られたのが───

窓に目をやれば、きらめく青空へとそびえるポンデローサパインの森が見える。こんな上天気の日は、ほとんどの住民がサイクリングやハイキング、スイミング、ジョギングなどの屋外で楽しんでいるに違いない。これを書き終えたら僕もそうするつもりだ。遊ぶ約束をしている近所の友だちの家にジョビー(愛娘)を自転車で連れてくことにしよう。

一切のストレスから開放され、住み慣れた街を離れ、理想的な新しい街でFIRE生活を送っている筆者のストーリーこそが、本書「FIREを目指せ-最強の人生向上術 経済的自由を達成する方法」の魅力です。

次からはそんなエピソードの中から、FIREを目指す人に役立ちそうな部分をピックアップしてご紹介します。

貯蓄率10%の人と60%の人ではFIRE達成まで約35年間も開きがうまれる

FIRE達成に向けて重要指標となるのが貯蓄率です。

貯蓄率とは収入のうち貯蓄(投資)に回す割合のことです。
収入が30万円あるとします。
そのうち毎月、投資可能な貯蓄に3万円を回すことができれば貯蓄率は10%です。
仮に投資リターン5%とすると、この場合FIRE達成までの年数はなんと50年以上も必要になる計算です。

FIREで有名なグラフ(リタイアまでに必要な年数を投資リターンと貯蓄率で計算)
FIREで有名なグラフ(リタイアまでに必要な年数を投資リターンと貯蓄率で計算)

具体的なFIRE達成までの年数を現在の収入と支出と純資産で計算できるシミュレーターもあります。
https://www.playingwithfire.co/retirementcalculator

では仮に貯蓄率を一気に60%まで増やすことができれば、同じ投資リターン5%でもFIRE達成まで35年間も短縮でき、15年程度でFIREが達成できます。

しかし貯蓄率60%というのはかなり高い数値目標で、本気でFIREを目指そうと思わない限り、普通の人が普通に生活していて達成できるレベルではありません。
そこで必要になるのが自分が本当はそこまで望んでいない贅沢品や無駄な出費を洗い出し、それらを手放して支出を大幅カットすることです。

しかし無理な倹約生活は長続きしませんし、パートナーがいる場合、倹約しても幸せな生活がおくれるということを事前に理解してもらわなければ実現不可能です。
そこでおすすめなのが本書で紹介されている「1週間の中で幸せを感じる瞬間ベスト10」を一緒に書き出そうというワークです。

あなたの1週間の中で幸せを感じる瞬間ベスト10

FIREの基本原則は働かずに、贅沢な暮らしをするための手段ではなく、お金のための労働(時間)から開放され、本当に自分や家族にとって幸せなライフスタイルを実現させるための手段です。

だからこそ、目指す人それぞれの幸せなライフスタイルというのを明確化しておかなければなりません。

ライフスタイルにおいて時間軸で考えると1日では仕事や家事などに追われて短すぎるし、1ヶ月では長すぎておおがかりな計画やアイディアに走りがちになります。

1週間の過ごし方は今のリアルな生活そのものが反映されており、基本的にはこの1週間・1セットの連続体があなたの今のライフスタイルを構成しています。

だから1週間の中で幸せを感じる瞬間を10個リストアップし、何をやりたいのか?何をしているときに楽しく幸せを感じるのか?を理解しておくことは、お金の有効な使い方にも役立つと著者は主張しています。

【やってみよう!】1週間の中で幸せを感じる瞬間ベスト10

ちなみに著者スコットの1週間の中で幸せを感じる瞬間ベスト10のリストは以下の通りです。

  1. 娘と寝るまで本を読んであげるとき
  2. 音楽を聴いているとき
  3. 一杯やっているとき
  4. 妻とコーヒーを飲んでいるとき
  5. アウトドア(サイクリングやハイキング)を楽しんでいるとき
  6. 家族と夕食を作っているとき
  7. 読書をしているとき
  8. 友人と過ごしているとき
  9. スポーツを楽しんでいるとき
  10. 釣りをしているとき

これを夫婦で書き出して、著者は以下の自分たちにとって必要不可欠だと思い込んでいたものが実は幸せとは関係がないこと、必要なかったということだと気づき、手放すことで大幅な支出カットができました。

  • 高価な車(BMW)のリース料
  • ボートクラブの費用
  • 生活コストが高い美しい「コロナド」での生活

特に本書を読んでいて個人的に印象的だったのが、長年住み慣れ、しかも愛着のあるコロナドという素晴らしい街を離れて”新しい楽園”を探しに行くまでの心理描写でした。

海辺の美しい都市であるコロナドは著者スコットにとっては完璧といえる都市でした。
カリフォルニアの温暖な気候や美しい海岸線やスカイラン───釣りやサーフィン、海上でのボートディナーなどアメリカの中流階級の人たちはこんな生活を送っているのかと思うと、日本人の僕からすると日常が非日常のような世界に感じました。

そんな夢のような理想的な生活を捨てて、FIREを目指す意味がるのか?と筆者自身も葛藤したようですが、この辺の悩みはFIREを目指す上で誰しも通る通過儀式であると書かれています。

ジオアービトラージで楽園を探しつつ生活コストを下げる

ジオアービトラージ(Geographic Arbitrage/地理的裁定取引)とは、地域もしくは国ごとの物価の違いを利用して収支をやりくりする方法のことです。

日本でもリモートワーク普及に伴い、賃金の高い東京の会社に勤めて、報酬を受け取りながら、生活コストの安い地方で生活することもジオアービトラージになります。

僕が2018年に世界一周をしているときにも海外デジタルノマドワーカーに沢山出会いました。

ラオスのルアンパバーン

彼ら彼女らはアメリカやオーストラリアなどの賃金の高い国にある会社をクライアントとして持ち、ネパールやタイ、ラオスなど生活コスト安くて居心地のいい東南アジアを転々と生活しています。
これもまた生活コストを抑えながら幸せに暮らす一つの方法です。

著者スコットは家を買うかどうかで迷っていました。
住宅価格の高いコロナドでは理想とする物件は大幅に予算オーバーであり、FIRE達成までの予定年数を大幅に超えてしまいます。

それを解決するためにジオアービトラージを用いして、新しい楽園を探しにアメリカ国内を旅します。
コロナドに恋をしている筆者はコロナド以上の都市などないと思い込んでいるようでしたが、最終的に旅の中で惚れ込んだオレゴン州のベンドという街で理想の家を買うことができました。

長年住み慣れた街には愛着も想い出もあり、理想的なライフスタイルが実現できていると心から思えば思うほど、引っ越すことが難しい状況になります。
しかし世界には、今より安いコストでさらに素晴らしい生活できる街が沢山あるのだと、本書を読んで感じました。

本書にあるメッセージを最後に一文引用して要約まとめを終わりにします。

「戸惑いや不安を受け入れ、リスクをおかすことで、自分が心から望む未来への扉が開くはずだ」

続きが気になった方はぜひ本編をお読みください。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください