Macでハイレゾ!おすすめUSB-DAC「PC100USB-HR2」レビュー
僕は20代の頃からピュアオーディオの世界にハマって効果があるのか疑わしい怪しいオーディオ機器にもお金を全力投入してきました(苦笑)
その後、音質よりも音源の豊富さからYouTubeなどパソコン(MacBook Air+Bose Companion20)で音楽を聴く機会が増えてデスクトップオーディオがメインになりました。
しかし、お世辞にも僕が求めるピュアオーディオ的な音はこのシステムからは出せません。
Bose Companion20は低音はよく出るのですが、高音がこもって聞こえます。
特にクラシック音楽を聴くと音の透明感が不足しているように感じます。
「Macで、もっといい音質で音楽が聴きたい!」
お金をそんなにかけなくてもMacの音をカンタンかつ劇的に高音質化できたので、その方法をご紹介します。
FOSTEX ボリュームコントローラー ハイレゾ対応 PC100USB-HR2
この記事の目次
ハイレゾおそるべし!もう元には戻れない…
音質に影響する要素として音の出口(スピーカー)は当然重要ですが、実はそれ以上に音の入口方向が重要です。
音の入口方向というのは音源(ソース)や音声フォーマット、USB-DAC等です。
特に今使っているデスクトップオーディオをハイレゾ化するだけで格段に音質が上がります。
ハイレゾ化するために追加で必要なのは3点。
- ハイレゾ音源
- ハイレゾ対応プレーヤー(ソフト)
- ハイレゾ対応のUSB-DAC
その他にも当然、パソコンやアクティブスピーカーも必要です。
(パッシブタイプスピーカーはアンプが別途必要)
簡単にハイレゾ音源と対応プレーヤーについて説明します。
そもそもハイレゾ音源とは?
ハイレゾ音源とは高解像度音源のことです。
一般的にCD音源やYouTubeの音楽データは圧縮されています。
対してハイレゾ音源は無圧縮です。
例えばCD音源のサンプリング周波数が44.1kHz/16bitですが、ハイレゾ音源は192kHz/24bitとCDの約6.5倍の情報量となります。
※参考:サンプリング周波数とはアナログ信号からデジタル信号への変換を何回行うかを表す数値。
高いほど正しい波形が再現でき、音質アップが期待できる。
フォーマットも幾つかあり、FLACとDSDが現在の主流です。
DSDはサンプリング周波数が2.8MHz、5.6MHzとさらに高く、CD比で約64倍もの情報量があります。
それなりのスピーカーで聞き比べれば一聴して解像度の違いが分かります。
ハイレゾ音源の入手先は?
昔はハイレゾ音源は本当に種類が少なくクラシックやJAZZなど一部のオーディオマニア向けの嗜好品という印象でした。
しかし、今では徐々にリリースされるジャンルも増えてきてJpopやアニソンなどにも普及してきてます。
僕はハイレゾ音源はソニー・ミュージックエンタテインメントが運営する音楽配信サイト「mora」からよく購入しています。
ついにApple Musicもハイレゾ音源(最高24ビット/192kHz)の配信がスタート!
そして2021年6月11日、ついにApple Musicもハイレゾ音源(最高24ビット/192kHz)の配信がスタートしました!
7,500万曲がロスレスオーディオで再生できるに加えて、一部の楽曲はドルビーアトモスによる空間オーディオで楽しめるようになりました。(対応楽曲はバッジ表示あり)

僕も早速ドルビーアトモスの空間オーディオを試してみました。
さすがに2chステレオでは天井や後ろ音が聴こえるとまではいきませんが、音量を一定以上上げると楽器やヴォーカルなどが立体的になり、ちょっとした映画館のような立体サウンドに聞こえなくもないという感じです。

過剰な期待は禁物ですが、これまでのApple Musicの圧縮された音質と比べると音の解像感はまるで違います。
Amazon Music Unlimitedもこれまで月額基本料(780円)にさらに月額追加料金(1,000円)でハイレゾ楽曲を提供していたのですが、追加料金なしでもハイレゾが聴けるようになりました。
実質1,000円の値下げでApple Musicに対抗したものだと思います。
現状、Amazon Music Unlimitedはハイレゾ楽曲が数百万曲あると言われており、Apple Musicは100万曲がハイレゾ対応ということから、Amazon Music Unlimitedにアドバンテージがあると思いますが、この先両者の熾烈なシェア争いからサービスがより良くなるのは消費者としては嬉しい限りですね。
FOSTEX ボリュームコントローラー ハイレゾ対応 PC100USB-HR2
その他のハイレゾ音源の入手先一覧
- e-onkyo music
- http://www.e-onkyo.com/music/
- Victor studio HD-Music
- http://hd-music.info
Mac向け高音質ハイレゾ対応ソフト「Audirvana Plus」
ハイレゾ音源の再生には対応ソフトが必要になります。
Mac OS向けの有名なハイレゾ対応ソフトは「Audirvana Plus」になります。
15日間限定の無料トライアルもあるので試してみる価値あります。
フルライセンス版は74ドルです。
ピュアオーディオの世界では、このソフトがリファレンスプレヤーとして君臨しています。
対応フォーマットの多さに加え、「サンプリング周波数の自動切り替え」、「オーバーサンプリング」、「64ビット演算処理」などが実装され音質・機能に定評があります。
*対応フォーマット
WAVE・AIFF・Apple Lossless・FLAC・WavPack・APE・Cue Sheets・M4A・MP3・DSD
- Audirvana Plusのダウンロード
- https://audirvana.com
Mac向け無料のハイレゾ対応プレーヤー「VOX Player」
「ハイレゾ音源をとりあえず聞いてみたい!」という人に最適なのが「VOX Player」です。
最大の特徴は無料である点です。
インターフェイスも使いやすく、プレイリスト作成やイコライザーなど基本機能もしっかりしています。
もちろん、iTunesでは再生できないFLAC形式(192kHz/24bit)にも対応しており、
mora等で購入したハイレゾ音源もドラック&ドロップで簡単に登録、再生できます。
Mac OS版の他に「VOX for iPhone」もあり、手持ちのiPhoneでもハイレゾ音源の再生が可能です。
月額5ドルの有料版には、追加機能として容量無制限の音楽クラウドストレージ「LOOP」が使用可能です。
音楽データをクラウド保存することができ、Mac、iPhone、iPadなど複数のデバイスでハイレゾ音源を共有できます。
- VOX Playerのダウンロード
- https://apps.apple.com/jp/app/vox-mp3-flac-music-player/id916215494
Macに相性ピッタリなUSB-DAC「PC100USB-HR2」レビュー
音源とソフトがあってもMacのヘッドホン端子とアクティブスピーカーを繋ぐだけではハイレゾ音源の真価は発揮できません。
音質向上のために欠かせないのがノイズをカットすることです。
パソコン内部にはノイズを発生する要素が沢山あります。
そこで導入したいのがUSB-DAC。
USB-DAC(USB-デジタル・アナログ・コンバーター)とは、デジタル信号をアナログ信号に変換する機器のことです。
パソコン内部のノイズ干渉を受けないように、外付けのUSB-DACを経由することでクリアに変換できるというわけです。
色々なUSB-DACが売られていますが、僕が選んだのは「PC100USB-HR2」です。
選んだ理由としては以下の6つのポイントです。
- ハイレゾ音源(24bit/96kHz)に対応
- コンパクトな設計
- 外部電源不要(USBからの供給電力で動作可)
- RCAピンジャックがありプリメインアップとも接続可
- Macの質感にも合う大型アルミ削り出しボリュームノブ
- 定価9,800円(税抜き)というお手軽価格
FOSTEX ボリュームコントローラー ハイレゾ対応 PC100USB-HR2
「PC100USB-HR2」の開封と同梱物
iPhoneのような豪華な化粧箱も良いですが、こういったシンプルな梱包はエコで良いですね。
こちらが同梱物の中身です。
USBケーブルも同梱されているので、買ったその日からMacと接続することができます。
背面の接続端子部分。
USB入力端子やBose Companion20とも接続可能なヘッドホン出力端子などが備えています。
RCA出力端子もしっかりした作りです。
筐体の質感からも”いいモノ感”を感じます。
肝心の高音質化の効果はある?
自分の環境では、明らかにPC100USB-HR2を接続することで、高音質化の効果を実感できました。
楽器一つ一つの音がしっかり分解されて鳴っている感じです。
また音に全体的な太さが出て、オーケストラの演奏にも迫力が増しました。
ロックを聞いてもドラムのアタック音が鮮明に聞こえます。
期待を裏切らない効果でした。
ハイレゾ音源以外にもYouTubeなど圧縮音源でも音がハッキリしたように明瞭度が上がりました。
手持ちのピュアオーディオシステムに追加してハイレゾ化
PC100USB-HR2はRCA出力ができるので、もしプリメインアンプなどを備えたピュアオーディオシステムがあれば、PC100USB-HR2を追加するだけで簡単にハイレゾが楽しめます。
僕は下のシステムと接続しています。
- スピーカー:Avalon Symbol2
- アンプ:Marantz PM-15S1
- SACDプレイヤー:Marantz SA-15S1
- RCAケーブル:Zonotone SILVERGRANSTER AC-1001A-1.2
手持ちのSACDプレーヤーに同一楽曲がないので比較はできませんが、どちらも負けず劣らず素晴らしい音です。
SACD、ハイレゾ音源共に録音レベルの良し悪しがハッキリ分かります。
気軽にピュアオーディオシステムとパソコンを接続したい人にとって、PC100USB-HR2は良い選択肢になると思います。
ハイレゾ再生する場合、Mac側の設定も24ビット96.0kHzに設定変更もお忘れなく!
ハイレゾ(96.0kHz)で聞くためにMac側のオーディオ設定も24ビット96.0kHzに設定変更しましょう。
ちなみにハイレゾで再生している場合はランプの色はオレンジ色になります。
(通常はランプの色が緑色)
MacとUSB dacのハイレゾ設定
- Audio MIDI設定を起動
- FOSTEX PC100USB-HRの出力を選択
- フォーマットから「2ch 24ビット整数96.0kHz」を選択
- Audio MIDI設定を閉じる
実は僕はこの設定をしばらくせずにAmazon MusicのULTRA HDなどを聴いていて「ULTRA HD」って言っても10年前以上のマランツのSA-15SのSACDの方がいい音なんじゃ……とちょっと落胆していたのですが、設定変更すると、音の解像度や鮮明感が増してピュアオーディオの世界へと昇華されました。
せっかくの高ビットレートの音声ファイルを鳴らすためにもMacのオーディオ設定を一度確認してみてください。
ミニUSBメモリーでハイレゾ音源を管理
ハイレゾ音源は非圧縮なので、比例してファイルサイズが大きいです。
だいたい1曲50MB〜数百MBにはなります。
そうなると、容量の少ないMacBook Airのストレージで管理するのは現実的でありません。
そこで、活用したいのが小型USBメモリーです。
僕はサンディスクの小型USBメモリー(親指サイズ)を常時、MacBook Airに挿しっぱなしです。
容量も最大で128GBまであるので、動画やハイレゾ音源などファイルサイズの大きいデータも余裕で入ります。
【 サンディスク 正規品 】5年保証 USBメモリ 128GB USB 3.1 超小型 SanDisk Ultra Fit SDCZ430-128G-J57
【おまけ】USBケーブルで音質は変わるか?
都市伝説のように語られてきたUSBケーブルをオーディオ用のものに変えると音質がアップするのか?という話ですが、興味本位で実際に試してみました。
比較視聴したUSBケーブルは2本。
- PC100USB-HR2に同梱されていたUSBケーブル
- Zonotone 6N・USB for HiVi(0.2m)
ZonotoneのUSBケーブルの方がより量感のある音になったように感じます。
(正直ブラシーボ効果もあると思います)
しかし、同梱のUSBケーブルが決して悪いとも感じません。
こちらはすっきりとした明瞭感のある爽やかな音という印象です。
オーディオはある一定の領域に行くと音質の良し悪しではなく”好みの差”になるのかなぁと思います。
そういうのも含めて、お気に入りの音質・音色になるまで試行錯誤するのが一番楽しいですよね。
ZONOTONE 0.6m USB-2.0 A-Bケーブル Grandio GRANDIOUSB2006AB
↓もし予算に余裕がある人はこちらも検討してみてください。
マランツの次世代高級アンプ(USB-DAC内蔵)です。
僕も欲しいなぁと思いつつお値段的に無理です…笑
Marantz Model 40n 統合ステレオアンプ ストリーミング内蔵 (シルバーゴールド)
[2019/12/31追記]
ちなみに「PC100USB-HR2」とベストコンビのハイレゾ小型デジタルアンプの「フォステクスAP20d」のレビュー記事も書きました。
セットで導入することで、ミニマルだけど高音質のハイレゾPCオーディオ環境の完成です!
ぜひご覧ください〜!
↓今の僕の最新のデスクトップオーディオ環境を紹介した記事です。
ダリのブックシェルフスピーカーやJBLの中型スタジオモニタースピーカーの4306とデジタルアンプなどを導入して、よりピュアオーディオに近づいた環境になっています!