憧れの場所に引越したいけど決断できない3つの理由と心理

引越したいけど 決断できない3つの理由

在宅ワークが普及して都心の密集したエリアから広々とした郊外に移住や引越しをしたいと考える人が増えている一方で、なかなか決断&実行できない人も多いです。
物件を内覧をして条件にマッチした良い物件があったとしても、迷いに迷って賃貸借契約書にサインができない人もいます。

ただこれは、あなたがその場の感情や勢いに流されず、状況を俯瞰して正確に捉え、適切な判断ができてる証拠でもあります。
極めて正常な思考です。

今回は「なぜ人は引越したいけど、引越しできないのか?」
その大きな3つの理由と心理状態、その解決策をお伝えします。

引越しを決断できない理由1───人は利益よりも損失を大きく見積もる

2002年ノーベル経済学賞したダニエル・カーネマンが行った実験によると、人は利益よりも損失をより大きなものとみなし、それを回避しようとすることが明らかになっています。
行動経済学では「プロスペクト理論」とも呼ばれています。

人は損失を極端に嫌う生き物です。
これは生物が進化の過程で身につけた思考法であり、脅威や緊急性の高いリスクを察知し回避する事は生き延びて繁栄するためには必要な事でした。

引越しをすることで得られる利益(メリット)よりも引越しをすることで被る損失(リスクやデメリット)の方を大きく見積もるのは、正常なことなのです。

例えば都心から海が近い人気の湘南エリアに引越したいと考えている場合、得られる利益(メリット)は───

  • いつでも海に行ける(美しい景色を毎日見える、サーフィンなどマリンスポーツができる)
  • オシャレなカフェが多い
  • テスラモールなど大きなショッピングモールも充実
  • 鎌倉や熱海など観光地も近い
  • 海産物が美味しい

逆に被る損失(リスクやデメリット)はというと───

  • 都心(勤務先)から遠いので通勤が大変&時間がなくなる
  • 最寄り駅から遠い
  • 鎌倉など山沿いは生活が不便そう(ネットスーパーも非対応)
  • 休日は周辺が観光客で混雑する
  • 新しい土地や近隣住民と馴染めるか不安
  • 引越しに伴う費用が大きく負担
  • 友人、知人などコミュニティ

こうやって比較してしまうと、今の場所でも大きな不満はないし、高額な引越し費用などリスク、デメリットをとってまで無理して引っ越さなくても良いかも…と冷静に分析してしまいます。
本当は引越したいと思っていても、引っ越すことができなくなるのです。

【解決策1】達成したい理想のライフスタイルやゴールをイメージする

人は最終的には感情で行動します。
脳には感情のままに走る「ホットシステム」と、物事を冷静に捉えて走る「クールシステム」の2種類が備わっています。
この2つのシステムは相互作用で一方が活発化されている場合、一方の働きは弱まります。
冷静になればなるほど、物事を俯瞰して見れるようになります。
逆に熱狂や情熱の中にあっては、冷静に物事を判断できません。
損失回避による行動できない原因はクールシステムによるものです。

ホットシステムを活性化させるために、達成したい理想のライフスタイルやゴールをイメージして現状比較してみてはいかがでしょうか?

例えば湘南移住を例に挙げるなら…

理想のライフスタイル:仕事も遊びも全力投球!仕事前は朝日を浴びながらサーフィンをする。
ゴールイメージ:将来的には地方や海外移住をしてゆっくりとした生活を送りたい。そのための段階的な地方移住として湘南に引っ越す。
現状:会社近くに住んでいることで、必然的に仕事優先の生活になっている。今の会社なら在宅勤務もでき、湘南移住のハードルは低い。(転職などすれば次いつできるかタイミングが来るか分からない)

現状と理想のギャップを認識することで、それを埋めるための行動がイメージできます。
なるべく理想はワクワクするように、雑誌や写真などを切り抜き、目に入るようなところに置いておくのも手です。
ホットシステムが活性化させ、ゴールに向けて行動できる状況をつくりましょう。

【解決策2】本当にあなたにとって重要なものは何か?

例えば引越しをすることで躊躇している理由に引越し費用があるとします。

理想の物件が見つかりましたが、初期費用の見積もりに500,000円と書かれてありました。
その金額を見てクールシステムが働き、

「高いなぁ、お金が勿体ないなぁ…」

と思ってしまった場合、大切なのは「お金そのもの」なのか「お金から得られる価値」なのかにフォーカスすることで、本当に重要なものが見えてきます。

引越しを決断できない理由2───ホメオスタシス(恒常性維持機能)により変化を嫌う

ホメオスタシス(恒常性維持機能)は人が生きていく上で必要不可欠な機能です。
(暑くなったら、体温を一定に保とうと発汗し体温上昇を抑制するなど)

人は生存に快適なライフスタイルや環境をなるべく維持しようとするバイアスが働きます。
これはプラスにもマイナスにも働きます。

プラス面で言えば、ランニングなど運動をライフスタイルとして継続している人は、努力せずに勝手にそれが継続できます。
恒常性維持機能のおかげです。

逆に仕事を辞めて家に引きこもりがちになった場合、それが長く続けば、その生活から抜け出すのは容易なことではありません。

人は生きていく上で自分にとって居心地のいいコンフォートゾーン(快適領域)を知らぬ間に作るものです。
コンフォートゾーンが一度形成されると、ゾーン外に出るのが億劫になります。

住み慣れた土地を離れて、見知らぬ土地に引っ越すのは、まさにコンフォートゾーン外であり誰でも変化することに不安を感じます。

【解決策】旅や週末移住でコンフォートゾーン外に出るトレーニングをする

いきなり引越しをして、コンフォートゾーン外に出るのは不安も大きいので、まずは引越したいエリアを旅してみたり、週末移住などしてみましょう。

引越しは費用負担も大きいですが、周辺のホテルやゲストハウスに短い期間、旅するように生活できれば、リアルに引越し後のライフスタイルがイメージできます。

都心から行けるエリアに引越しする予定なら、例えば金曜日の仕事帰りに引越し先エリアのホテルに向かうことで実際の通勤イメージもできます。
遠い場所に引っ越すことで漠然と感じていた通勤への不安も体験することで払拭できる可能性もあります。
未知の既知にすることで、徐々にコンフォートゾーンが広がることを実感できるでしょう。

引越しを決断できない理由3───マルチタスクで脳疲労しストレスから逃れる

引越しは非常に面倒です。
「引越し」という大項目タスクには小さな無数のタスクぶら下がっています。

引越しに伴うタスク一覧

  • 物件探し
  • 不動産会社に問い合わせ
  • 内覧
  • 申し込み、審査
  • 賃貸借契約書の確認&サイン
  • 引越し業者への見積もり
  • 水道、ガス、電気、インターネット回線の申請手続き
  • お金の精算
  • 荷造り&引越し
  • お世話になった人への挨拶、引越し先での挨拶
  • 必要な家具、家電の購入&設置
  • 住所変更(市役所や利用しているインターネットサービスや銀行、保険、免許証、保険証など)

一息ついて引越し先の生活に慣れるまでは2〜3ヶ月はかかるかもしれません。

引越しは必然的にマルチタスク状態となってしまい、脳に過剰なストレスがかかります。
さらに仕事や家庭のことなど他にも優先かつ重要なタスクがあれば、脳はパニック状態となり現実逃避モードとなります。
それらを拒絶するように引越しそのものをやめてしまう可能性もあります。

【解決策】シングルタスクとして引越しに集中できるタイミングと状況をつくる

大きなタスクに取り掛かる場合、タスクの洗い出しをします。
一度に全てのタスクを消化することはせず、ガントチャートなど作ってスケジュールとタスクを見える化します。

その上で、なるべくGW、夏季休暇、年末年始休暇など仕事がオフになる大型休暇を引越しタイミングとして設定します。
いい物件が、このタイミングで見つかるかは運なので、無理に合わせる必要はりませんが、仕事の繁忙期に引越しをぶつけるのは得策ではありません。

「10月には仕事が落ち着きそうだから、このタイミングを狙って引越しをしよう。そうなると8月からは徐々に持ち物を整理して不要なものは捨てておこう」

などなど…
少し先をイメージしておくことで、引越し時のタスクもある程度、分散化できます。
短い期間でマルチタスクにならないようにすることが大切です。

引越しで理想のライフスタイルを叶えましょう!

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