FIREしたい人は1年間だけミニリタイアすると人生観が変わるかも

FIREしたい人は1年間だけミニリタイアすると人生観が変わるかも

FIREをして幸せになれた人、不幸になった人の両方が存在します。

とくにFIREをしたものの、資産取り崩しに対するストレス、社会的孤立感、消化試合のような毎日に耐えられなくなり、仕事に復帰(FIRE卒業)したという人もいます。
もちろん、ストレスのかかる仕事から開放され、自分が夢見てきた理想のライフスタイルを実現した幸せな人もいます。

この感覚は実際に味わってみないとわかりません。

幸せなFIRE生活を送る上でFIRE達成後にやりたいことを決めておくというのが一つの方法です。
例えばFIREを達成したら、世界中を旅したいという夢があったとします。
ただ、僕は多くの場合、夢を叶えるためにFIREという条件をつけない方がいいと思います。

例えば世界中を旅することはFIREをしなくてもできることです。
世界中を旅する上で必要最小限の条件はこんな感じです。

  • 心身ともに健康
  • 決断力(仕事を辞める決意など)
  • お金:200〜300万円くらい
  • 時間:半年〜1年間(十分に満喫したい場合)
  • 家族や周囲からの理解(ただし必須ではない)

ここにFIRE達成を条件を追加してしまうと、ハードルが一気に上がります。
(200〜300万円あればできるのに、それが4%ルール上、5,000〜7,500万円も必要になります)

【FIRE】5,000万円あれば世界一周セミリタイアも夢じゃない

FIREは手段であって目的ではありません。

しかも、お金は増やすことができますが、時間は有限です。
誰も未来のことは分かりません。
コロナパンデミックに襲われた2020年からの2〜3年間は大きな行動制限が課せられました。
やりたことや、ほしいものがあり、今ならできる!買える!と思ったら即行動するのが大切です。

【本要約】DIE WITH ZERO まとめ/人生最後に残るのは想い出

【本要約】限りある時間の使い方/人生に準備期間やリハーサルはない

FIREしたい人に1年間ミニリタイアをおすすめする理由

実際にFIREが合っているか?成功できるか?は個人差が大きいと感じます。
(とは言っても、計画的に収入と支出を管理し資産を作れた人は、FIRE後も明確なビジョンをもっていると思うので問題ないと思います)

おすすめは、人生の早い段階でFIREを想定した1年間のミニリタイアを経験することです。

このミニリタイア期間中は資産の取り崩しや配当金だけで年間収支ゼロを目指す必要はありません。
むしろ収支的にはマイナスになる確率が高いと思いますし、もしかしたら金融相場的な影響でプラスで収支するかもしれません。
実際に「資産収入で暮らすということはどういうことなのか?」「税金はいくらかかるのか?」などリアルなFIRE後の生活を味わうことできます。

しかし本当に大切なのは、1年間のミニリタイア生活で、これまでやってみたかったことをすべて挑戦してしまうことです。

  • 語学留学
  • サーフィンを始めるためにビーチ近くに移住
  • YouTubeへの動画を毎日配信
  • 絶景キャンプ場でソロキャンプを極める
  • バイクで日本中をツーリング
  • 海外の人気レストランにタダ働きでも良いから修行に行く

資格取得など働きながらでもできることよりも、ミニリタイアしなければできなそうなことが良いと思います。

これにより、「やはりFIREは最高の人生戦術だ!」と確信をして、もっと本気でその道を目指そうとスイッチが入るかもしれませんし、「時間を持て余して暇で死にそうだ!FIREは自分には合っていない。」「本当は働くこと自体は嫌いじゃなかった。」など結論がでるかもしれません。

1年間という期限を決めることでダラダラしないので、やりたいことに対して計画的に実行し、その後は一旦復職するなど決めておけば軌道修正もスムーズです。(できたら仕事仲間とは定期的に連絡を取り合って人間関係を維持しましょう)

人生の早い段階でFIREをジャッジできれば、仕事への考え方、捉え方、人生観もかなり変わってきます。

ちなみに僕は1年間、世界一周をするためにミニリタイアをした結果、3つの気付きを得ました。

ミニリタイアで得た3つの大きな気付き

  1. もう日本で人や時間や場所に拘束されて働くような生き方はしたくない=自由でありたい。
  2. お金に働いてもらいながら、このままずっと世界中を旅がしたい。=労働収入から資産収入へ。
  3. 社会的孤立感を感じたから、他者貢献をしたい=人とのつながりへの欲求。

1.自由への願望とジレンマ

ミニリタイアをしたことで、自分が望んでいた時間と場所からの束縛から開放されました。
人間、一度手に入れたものを手放すことに大きな抵抗を感じます。
だから一度、ミニリタイアをすると、もう束縛されるような生活には戻りたくはない(戻れない)となります。

ただ自由は不自由があるからこそ素晴らしいと同時に学びました。
平日があるから休日のワクワクした嬉しさを感じられるのです。

空腹感があるときなら、何を食べても美味しく感じられるのと一緒で、その落差が激しいほど、手に入れたときの幸福感も高まると思います。

「ゾン100〜ゾンビになる前にしたい100のこと」という漫画の主人公は毎日ブラック企業で自由のない束縛された日々を過ごしていました。
しかし突如、世界中にゾンビがあふれて会社に行く必要がなくなった日から、昼間からビールを飲むなど自由を謳歌しました。その主人公の多幸感に僕はとても共感しました。

2.労働収入から資産収入へシフト〜「r > g」

ミニリタイア中の気がかりは、やはりお金のことです。

「ずっとこの先も旅を続けるにはどうしたらいいのか?」とトルコ・カッパドキアの誰もいない朝のカフェで考えました。

経済学者ピケティ著「21世紀の資本」で紹介されていた「r > g」という不等式は、資本投資によって得られる利益成長は、労働によって得られる賃金上昇を上回るというものです。
要するに、資産収入>労働収入であり、投資家>労働者という構図になります。

お金に働いてもらうことで(資産運用)することで、徐々に「お金のために自らの労働資本を投じる必要がなくなる」→「労働時間が減る」→「自分の時間が増える」というグッドスパイラルになります。

「時間を増やすためには自分の代わりにお金に働いてもらうしかない」と株式投資に関する勉強と運用を始めました。
(資産構築は結局は入金力ゲームなので、収入を増やすか、支出を減らすかになるので、自らの労働資本投入はある程度の資産をつくるまでは必要になると思います)

3.人とのつながりと他者貢献、そして自己成長への欲求

面白いもので、お金も時間も場所も自由になって、働く必要がなくなっても人は満たされません。
というのも、こんな特殊な人はごく一部であり、コミュニティに入ってなければ、孤立感を味わいます。

誰かに喜ばれたい、役に立ちたい、認められたいという欲求が体の奥底から煮えたぎります。

僕もそうでしたが1年間ミニリタイアをして、この気付きが一番予想外でした。
承認欲求は無駄だと頭では理解しようと思っても、誰かから必要とされたいという思いだけは本当に強く感じました。

あとミニリタイア中は自己成長を感じることが少ないです。
生活がマンネリ化するので、インプットとアウトプットの時間を取らないとボケて死ぬだけだと思いました。

本を読む、英語を勉強する、ブログ記事を書く(自分の考えを内省しアウトプットする)、ECサイト運営で日本の友人とやりとり、筋トレやランニングをするなど生産的なことを旅中でも取り入れたことは、心身ともにプラスに作用しました。

最近、ホワイトすぎる企業という理由で転職する人が僕の周囲にもいます。
その根底にあるのは、若いうちに沢山仕事を吸収して早く成長したいという気持ちです(SNSなど周囲と比較して競争心や焦りがあるのかもしれません)

特にFIREを目指すような人は「時間>お金」という価値基準があります。
時間を無駄にすることはお金を無駄にする以上の愚行であり、耐え難い苦行です。
結果、時間を有意義に使える別の道を模索します。
FIREやミニリタイア期間中は「自身が成長できること」「周囲に喜んでもらえること」を取り入れることが自己肯定感や幸福感を高めるポイントです。

まとめ

結果として、僕は1年間のミニリタイア後(世界一周後)に東京のIT企業に転職しました。

自由はほしいけど、それは不自由な部分があるからこそ、自由時間を大切にできるし、会社員としてのコミュニティに所属しているからこそ、一人の時間も楽しめるし、人とのつながりから成長も感じられます。

僕にとって仕事は職種や形態、量は変わろうが、70歳になっても80歳になっても何かしら続けたいものです。
仕事は健全な心身にとって必要不可欠な要素であると、あの時にミニリタイアをして気付けて本当に良かったと思います。

そういう意味でもFIREというよりはサイドFIRE(好きな副業と資産収入でゆるく生きる)やFI(経済的自立)は魅了的です。

経済的自立は、心に余裕と人生の選択肢が広がります。
例えばマンションにモンスター隣人がいた場合、すぐに「引っ越ししよう」ってできますし、仕事も嫌ならいつでも辞めればいいと思えるので、変に周囲の顔色を伺ったり、人間関係で深く悩むこともありません。
転職時も給料(大抵の場合、高収入を追うとストレスも伴う)でなく、場所、やりがい、興味があるものなど選択肢が広がります。

とりあえずFIREを目指している方は、いきなりFIREに突入せず、期限付きのミニリタイアで「お試しFIRE生活」をやってみてはいかがでしょうか。


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